リーダーに強さはいらない フォロワーを育て、最高のチームをつくる

発刊
2017年5月23日
ページ数
183ページ
読了目安
172分
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推薦者

フォロワーを育て、強いチームをつくる方法
リーダーにとって最も大事なのは、一緒にチームを動かしてくれるフォロワーである。フォロワーを育て、強いチームをつくるために、リーダーが心得ておくべきことを紹介している一冊。

フォロワーを活かすことを考えよ

フォロワーとは、リーダーとメンバーの橋渡しを担う存在である。チームを動かしてくれる縁の下の力持ちと言える。それを顕著に感じるのが、リーダーとメンバーの間で物事の捉え方、価値観にズレが生じている時である。例えば、同じ仕事に取り組んだとしても、リーダーとメンバーでは見ている景色が違う。しかし、リーダーの右腕として活躍しているフォロワーであれば、リーダーと同じ視点で物事を考え、同じように理解する力がある。

リーダーをリーダーにしてくれるのは周囲の人たちである。強いチームには強いフォロワーがいる。リーダーは強くなくていい。カリスマである必要もない。フォロワーを活かすことができれば、リーダーとしての余裕が生まれ、結果的にリーダーとしての威厳も風格も出てくる。

フォロワーと対等な立場を心がけること

リーダーはフォロワーと対等な立場を心がけること。なぜなら、フォロワーは同じ目線でチームを盛り上げる仲間。リーダーであるのか、フォロワーであるのかは、役割の違いだからである。そのことを自覚し、フォロワーにもしっかり説明して、協力をお願いすること。リーダーの仕事は、フォロワーに助けてもらって初めて成り立つものである。

フォロワーに当事者意識を持たせること

リーダーは、リーダーシップを一緒に取れるメンバーをフォロワーに選び、フォロワーと密にコミュニケーションを取ることが重要である。フォロワーとのコミュニケーション不足が、チーム崩壊の大きな原因になるからである。フォロワーには「自分がリーダー」だと思わせるコミュニケーションを取るべきである。フォロワーに当事者意識を持たせ、自らの力でメンバーを奮い立たせるのが、自分の仕事だと思ってもらうのである。具体的には、フォロワーにチームとしての目標を立ててもらうことが有効である。

すべてを1人でやろうとしない、細かく管理もしないこと

リーダーはリーダにしかできない仕事をこなして、あとはフォロワーに任せておく方が、チーム全体の底上げになる。フォロワーにやってもらえそうなことは、どんどんと権限移譲していく方がいい。

リーダーがすべてをコントロールしている限り、メンバーは管理された範囲でしか結果を出せない。メンバーが自主的に行動しても、リーダーに否定されたらやり直しになるため、受け身になってしまう。リーダーは「管理する」前にまず「観察する」こと。様々な方法で自分自身の考え、行動を俯瞰的、客観的に見直すこと。

衝突を恐れないこと

良いチームには、全員が共有している「目的地」がある。その目的地に向かうために、それぞれがぶつかり合いながら、良いチームをつくっていくのが理想である。しかし、衝突を恐れて「仲良しグループ」をつくってしまうリーダーがいる。こうしたリーダーの下で活動するチームは、えてして目的が曖昧で「目的地」にたどり着くことは難しい。

こうした事態を避けるためには、適度な「緊張感」をつくること。チーム全体の目的地を示した上で、メンバーに「◯◯のような役割を担って欲しい」と期待をかける。

「Why」を語ること

フォロワーからの信頼を得るために、リーダーが最初にやるべきは「Whyを語ること」である。「なぜやるのか」「何のためにやるのか」といった目的と意義をフォロワーたちに示す。この時、リーダーはできるだけ具体的に、同じ景色が見えるように話せば、そのビジョンに惹かれてメンバーは集まってくる。