世界一のメンタル

発刊
2018年8月11日
ページ数
208ページ
読了目安
213分
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すぐにできるメンタルを鍛える方法
世界トップアスリートたちが実践するメンタルトレーニング方法を紹介している一冊。世界一のエアロバティック・パイロットが実践している事例などをもとに、どのようにすればメンタルが鍛えられるのかが書かれています。

心身調律プログラム

早朝を心と体を調えるゴールデンタイムだと考え、朝に「ザリヤートカ=充電トレーニング」という特殊な体の調整体操を行う。このトレーニング方法は「起床したばかりの空になっている体に充電して、これからの1日の活動に資そうとする」ものである。

その日の練習や試合で最高の動きができるように、筋肉、靭帯、心臓、肺、神経系などに適度な刺激を与え、身体を目覚めさせようとする。エネルギーの消費な大きくなく、30分ほどの時間で行う。

体操で体を調え、次に呼吸法で気を調え、最後に瞑想によって心を調える。この3つを5分ずつ行えば、計15分で心身の調整が図れる。

体を調える(体操) 5分間

どのような体操であれ、3つの回転軸(左右軸、前後軸、上下軸)と4つの伸展方向(前方、後方、側方、ねじり)を意識すればよい。

留意点は次の3つ。

①動作は呼吸に合わせてきわめてゆっくりと
②目を閉じて、意識を常に自分の内部に集中させる
③なめらかな緊張と弛緩を心がけながら、特に弛緩を大切にする

気を調える(プラーナヤーマ) 5分間

調気法によって気を調えていくと、肉体を活力溢れるものにし、心も調えることができるようになる。メンタルコントロールに役立つ基本呼吸法は2つ。

①ナーディー・ソダン(リラックスさせる場合に使う)
息を5秒吸って10秒吐く、あるいは10秒吸って20秒吐くというように「吸気:呼気=1:2」になるようにコントロールする。5秒吸って10秒吐くだけでも、通常呼吸の1/4である。

②アグニ・プラサーラナ(気持ちを奮い立たせる場合に使う)
心拍を高めるようにとても速いリズムで呼吸を行う。1秒に1回くらい呼気と吸気を繰り返すように、20〜50回ほど連続して速い呼吸を行う。この時、しっかりと背筋を伸ばし、鼻から吸って素早く鼻から吐く。また吸う息でお腹を膨らませ、吐く時にお腹をへこませるようにする。

心を調える瞑想 5分間

心の調律は一人静かに座り、自らの内面を見つめ気づいていく世界であり、すぐに効果が現れるものではない。しかし、継続していけば、少しずつ内奥の変化が起こってくる。

①姿勢を正して座る
②目を閉じて、眉間のあたりに意識を置く
③自分の内奥に意識を集中させる

デイリー・メンタルトレーニング

普段から適切なメンタルトレーニングを行っていれば、いざという時に能力を最大限に発揮することが可能となる。毎日1回以上行うデイリー・メンタルトレーニングは、所要時間10分の3つのステージで構成される。

①リラックス
1.次の順に力を入れていく。足、ふくらはぎ、太もも、お尻、お腹、胸、肩、上腕、前腕、手(握りしめる)、首から顔面。
2.全身を硬直させ、5秒間維持する。
3.一気に力を抜き、リラックスし30秒間維持する。

これらを3回繰り返す。

②集中
1.右足の親指の付け根に意識を集中(10秒間)
2.左足の膝頭に意識を集中(10秒間)
3.おへその下の丹田に意識を集中し、落ち着きを実感する(30秒間)
4.眉間に意識を集中(10秒以上)

③イメージリハーサル
1.勉強、試験、練習、試合など今日あることや、やるべきことを想い描く
2.1がうまくできているところをイメージする
3.最後に「大丈夫、絶対うまくいく」と自分に言い聞かせる