ポジティブの力
成功するにはチームが不可欠だ。誰かと一緒なら偉大なことを成し遂げられる。ポジティブなチームは、ビジョン、目的、情熱、楽観、やり抜く力、優秀さ、コミュニケーション、つながり、愛、他者への配慮を持ち合わせた集団で、素晴らしいことを成し遂げたり、卓越したものを生み出したりしようと全員が積極的に動く。
ポジティブとは、バラ色の色眼鏡を通して世界を見るといった極端な楽観主義を指すのではない。本物の楽観主義、本物のビジョン、本物の目的、本物の結束で、偉大なチームを偉大にするものだ。ポジティブなチームは、決して平坦ではない現実を受け止め、互いに協力して困難を乗り越えていく。
ポジティブなチームは、偶然の産物ではない。ポジティブなカルチャーをつくるために、チームのメンバーが時間とエネルギーを投資して初めて誕生するものだ。
ポジティブカルチャーを作れ
偉大なチームが素晴らしいカルチャーを持っているのには理由がある。カルチャーとは、チームが「何を信じるか」「何を大切にするか」「何をするか」を示す、生きた「本質」だからだ。チームカルチャーとは、チームのコミュニケーション、つながり、考え、仕事、行動について明文化されたルーだ。カルチャーは希望や信念につながり、希望や信念は行動につながる。行動は習慣につながり、習慣は未来をつくる。
正しい戦略は必要だが、その戦略が成功するかどうかはひとえにカルチャーにかかっている。だとすれば、チームとして一番大切な仕事はカルチャーをつくりだすことだ。
リーダーはカルチャーに対する大きな影響力を持つ。全体のトーンを決め、チームが何を重んじ何を体現するのかを決めるのはリーダーの役目だ。とはいえ、大事なのは、カルチャーに命を吹き込み、カルチャーをつくっていくのはチームの全員の使命だということだ。チームの全員が何を言い、何をするかが重要になる。
カルチャーをつくるには、自分たちが何を象徴する存在になりたいか、どういう存在として知られたいかを、まずは確認しなければならない。
ビジョンを共有する
チームの向かう先についての共通のビジョンと大きな目的があることが、成功に向けての第一歩だ。やるべき理由と進むべき道がわかっていれば、何ものにも邪魔をさせずに進んでいける。
人やチームを本当の意味で動かすのは、個人を超えた目的である。共通のビジョンだけでなく、共通のビジョンに向けた大きな目的を持つことが大切だ。チームメンバーそれぞれが、チームの目的と自分はそこにどう貢献できるかをわかっていれば、集団のエネルギーと情熱は飛躍的に高まる。
ビジョンと目的を持ってスタートしたものの、年月がたち、逆境や試練にさらされると、ビジョンを見失ってしまうチームは多い。お勧めは、ビジョンと目標を書き留め、それを生かし続けるような手を打つことだ。チームとして意識的に生かし続けようとしなければ、時間と共に薄れてしまう。ビジョンと目的についてチーム内で頻繁に話をして、一緒に将来を思い描くこと。
ポジティブであり続ける
ビジョン実現の鍵はひたすらポジティブであり続けることである場合が多い。多くのチームはそれを実践せず、自滅してしまう。ただひたすらポジティブであり続けたチームは、毎日少しずつ成果を積み重ねていき、やがて多くを達成する。
チームとして、必ず互いを励まし合うようにしよう。声援を送り合い、互いにサポートし合おう。互いに励まし合えば、それぞれが強くなり、チーム自体も強くなっていく。
ポジティブなチームになるために必要なのは皮肉、ネガティブな話、不安に満ちた世の中で、信念を持って行動することに尽きる。