アイデアの99% 「1%のひらめき」を形にする3つの力

発刊
2011年10月25日
ページ数
280ページ
読了目安
399分
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アイデアを実現するノウハウを伝授
「アイデアをひらめく事」自体は全体のプロセスの1%に過ぎず、残り99%のアイデアを実現する力が大切であると説く。多くのアイデアは実行されずに消えていく理由を説明し、どのようにすればアイデアを実現できるかを教えてくれる。
具体的な手順が書かれており、すぐに使える内容になっている。

起業家または起業したいと思っている人に役に立つ1冊。

ひらめき以外の99%が大切

「天才とは1%のひらめきと99%の努力である」
トーマス・エジソンの名言のように、クリエイティブな人たちにとって、ひらめきを生むのはそれほど難しいことではない。それを実現するまでの99%が重要である。

アイデアを実現するには、アイデアの他に①アイデアを整理する力、②仲間を引き込む力、③リーダーとして統率する力が必要である。

 

ほとんどの人たちは「次のビッグアイデア」を探すことばかりに力を注ぐが、実際にはアイデア実現力を養う方がためになる。創造性を形あるものにできるかは、生産性をどう上げるかで決まる。どのようにプロジェクトをまとめ、優先順位をつけ、エネルギーを配分するかが、アイデアの質よりも重要である。

 

アイデアを実現するのに大切なこと

クリエイターや起業家などの中で生産性が高く、成功している人々は、実行力に秀でている。つまり「アイデアを思いつくこと」は、プロセスのほんの一部に過ぎず、全体の1%程度であろう。

 

アイデアが実現されるには、以下のフレームワークがベースになる。

アイデア実現力=(アイデア) + 整理力 + 仲間力 + 統率力

 

作品を生み出し続けるクリエイターたちに共通する点は、次の通りである。
①物事をきちんと整理し、次々に片づける。
②仲間を引き込み、コミュニティの力を利用する。
③プロジェクトを率いる戦略がある。

 

ほとんどの人たちは「次のビッグアイデア」を探すことばかりに力を注ぐが、実際にはアイデア実現力を養う方がためになる。創造性を形あるものにできるかは、生産性をどう上げるかで決まる。どのようにプロジェクトをまとめ、優先順位をつけ、エネルギーを配分するかが、アイデアの質よりも重要である。

 

整理力

整理することは枠組みづくりである。アイデアだけで枠組みがなければ、プロジェクトに集中し続けることができない。プロジェクトを管理するには「アクション・メソッド」を利用する。

 

①プロジェクトを3つの要素に落とし込む
プロジェクトをアクション・ステップ(やるべきこと)、レファレンス(参考資料)、バックバーナー(後回しにすること)に分類する。

②アクション・ステップを書き留めて実行する
アクション・ステップがプロジェクトの命。実行する際には、責任の所在を明らかにし、確認すること。そして、行動重視の文化を育てる。

③バックバーナーを保管する
今すぐに実行できないようなアイデアも書き留め、後日見直す。

④レファレンスを整理する

⑤情報処理の時間をとり、優先順位をつけて、エネルギーと時間を配分する

⑥アクション・ステップを次々と片づける
アクション・ステップに圧倒され、終点が見えなくなったら踊り場。時には苦痛を伴う「実行」という作業を自ら進んで耐えること。アイデア実現の大きな要素の1つは粘り強さである。

 

仲間力

仲間をプロジェクトに引き入れると、自分に責任感が生まれ、生産性が上がり最後まで諦めないようになる。仲間の力は、フィードバックを取り入れ、柔軟に考え、実行の責任を分ち合うことにつながる。

 

アイデアの中身を磨き、実現に責任を持ち、さらに前進し向上するための人脈を築き、必要な資源や心の支えを得て、口コミを拡げて支援や関心を集めるにはコミュニティの力が必要である。そのためにはアイデアを共有することから始める。

 

統率力

プロジェクトの質と規模は、最後は統率力にかかっている。リーダーとしてプロジェクトを管理してはじめて、アイデアを実現できる。