サラリーマンが副業で起業する時代
2017年に倒産した企業の平均寿命は23.5年。「会社の寿命は20年」の時代がやってきた。サラリーマンとして職業人生を終えるのは、非常に難しい時代になったと言える。
サラリーマンという働き方だけで一生を終えることが難しい時代は、むしろ「普通の人が普通に起業する」時代である。今後、働き方改革という追い風を受けて、サラリーマンが副業で起業するのは「ごく普通」のことになっていく。
普通の人が普通に起業して成果を出すには、形式にとらわれるのではなく、「本質(バーチャル)」を重視することが必要である。これが「最小のコストで最大の利益を生む」ことにつながる。
形式にとらわれないバーチャル社員を集めよ
起業する場合、前提として「1人でできることはたかが知れている」と考えるべきである。普通の人が普通に起業するには、チームで仕事をすることを考えるべきである。
サラリーマンが副業として始めたばかりのビジネスでも、「社員」ではなく「バーチャル社員」ならば一緒に働いてもらうことが可能になる。業務委託やパートなど、社員という形式にとらわれず仕事を一緒に進めてくれる人たちを「バーチャル社員」と呼ぶ。「バーチャル」という言葉には「本質」という意味がある。社員の本質はその形式ではなく、「会社のビジネスを一緒に進めて、貢献してくれること」である。
たくさんの小さな事業を立ち上げてみる
小さな会社が成果を出すには、いわゆる「ニッチ市場」を狙っていくしかない。これを見つける1つの方法は複数の要素を掛け合わせること。「バーチャル社員」を見つけると、この掛け合わせが生まれる。「自分の好きなこと・得意なこと」と「バーチャル社員の好きなこと・得意なこと」という2つ以上の軸を掛け合わせると「ニッチ市場」が見えやすくなる。
1つの事業が成功するには最終的に運が大きく作用するため、うまくいかないことの方が多い。だからこそ、事業を成功させるためには、まずはたくさんの小さな事業を立ち上げてみるしかない。それが「レバレッジ起業」のスタートである。
バーチャル社員の集め方
バーチャル社員を見つける方法は3つある。
①クラウドソーシング
クラウドソーシングサービスを利用する。
②ダイレクトリクルーティング
個人のブログやnoteなどウェブサイトに、目を引くポートフォリオを見つけたらアプローチする。
③リファラルリクルーティング
人から紹介してもらう。人を紹介される機会があったら、仕事をお願いするかどうかは別にして、一度会っておく。紹介の紹介で仕事はつながっていく。
一緒に仕事をする人を探す上で肝心なのは、相手に100%の成果を求めない姿勢である。100%の人材はいないというところから出発するだけで、いい人と出会える確率が上がる。まずはいきなり大きな金額の仕事を依頼するのではなく、数万円など小さな金額から始めて、少しずつ信頼関係を構築していくことが重要である。