やり抜く人の5つの武器

発刊
2022年10月14日
ページ数
245ページ
読了目安
219分
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推薦者

サラリーマンのための成果をあげるための方法
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やり抜くための5つの武器

いくら1つ1つの作業スピードが速くても、多くの課題を見つけても、コミュニケーション能力が高くても、仕事をしっかりやり抜いて結果につなげない限りは、評価されない。仕事をやり抜いて初めて、それらの能力が評価される。つまり、まず「やり抜く力」を身につけることが真の仕事ができる人になる近道である。

 

やり抜くことに特別な才能はいらない。やり抜くには、次の5つの武器が身につけるといい。

 

①予測力

やり抜ける人とやり抜けない人の差は、極端に言うと「自分に自信があるかどうか」である。目標を達成するには、自己効力感を高めること、自分を信じることが大切である。自信をつけるには、まず「自分は自信のある人間だ」と自分の中で決めることが重要である。

 

そして、目標を立てる前には、前向きな妄想をすること。人は前向きな妄想をすることで、ポジティブハロー効果が発現し、思いもよらぬ力を発揮する。前向きな妄想ができたら、次はそれを見えるようにする。ノートやホワイトボードなどに自分の言葉で書いて可視化することが大切である。

大きく複雑な目標の場合には、細分化し、徹底的にシンプルにすること。そうすることで、何回も思い出すことができ、無意識にその目標が叶うような行動をする。

 

②構築力

自分の強み(能力)は何なのかを把握しておけば、適した仕事を選択し、やり抜くことも多くなる。自分の強みを把握するには「ストレングスファインダー」というツールを利用するといい。

次にその能力を使えば、どのようなことをやり抜くことができるかを炙り出していく。自分にできること、まだできないことを棲み分けて書く。ここで大事なのは、自身に何ができるかを考え、足りない部分は努力と他者を巻き込むことで補うことである。他者の力を借りるには次の3つのコツがある。

  1. 相手にやることの目的と何を手伝って欲しいかを明確に伝える
  2. お願いしていることがどれだけ周りの人に意味があるものなのか大義を伝える
  3. 無邪気さと丁寧さの2つでお願いする

 

③選択力

目の前のことをすべてやり抜くためにも、1つ1つに優先順位をつけて、取りかかるものを選択しなければならない。そのために、やらなければならないことをすべてテーブルにのせる。そして、「すぐやること」と「後でやること」に仕分けをする。仕分けの基準は、時間軸と人数軸で考える。優先順位は次の通り。

  1. 時間が少ない × 人数軸が多い
  2. 時間が多い ×人数軸が多い
  3. 時間が少ない × 人数軸が少ない
  4. 時間が多い × 人数軸が少ない

関わっている人が多いビジネスの優先度を上げることで、経験値が多く積まれる。

 

「後でやること」に仕分けたものは、スケジュール帳やTODOリストに記載するのが重要である。大事なポイントは、指定した日にやれなくても、期限が延びても、すぐさま修正し記載し続けることである。

 

④分析力

分析力を鍛えるためには、何かを実現した後はある程度時間を確保して、すぐに振り返りを行うこと。振り返るポイントは、次の通り。

  1. 成功した要因をまずは確認すること
  2. さらに高い成果を出すには、どのようなことをすればいいかを考えてみること

振り返りの習慣があれば、自分の成功法則を作ることができ、それを説明して周りの評価を上げることができる。習慣化するには、1日に起こったゆえきな情報のメモをとる時間を10分でもいいので、確保することである。この習慣が分析力を鍛えてくれる。

 

成功だけでなく、失敗にどう向き合うのかにも、振り返りが重要である。失敗した要因を洗い出し、1番の原因を特定する。そしてそれを解決するには、どのようなアクションが必要かを考える。

 

⑤突破力

やり抜くために欠かせない要素は「すぐ行動すること」である。すぐ動くための具体的な手法は次の通り。

  1. 行動可能な時間を探し、自分にアポを入れ、半ば強制的に行動する
  2. 自分がやるか、人に任せるかを仕分ける
  3. 時間割表を描く

この3ステップを常に意識して行うことで、すぐ動くという習慣が身に付く。

 

やり抜くマインドセットを持つ

マインドセット(心の在り方)が正しくないと、どんなに5つの武器を装備して実行しても、効果は最大限発揮されない。やり抜くために必要なのは「成長型マインドセット」である。成長型マインドセットを持っていれば、自分の仕事を通じて成長したいという思いが行動の源泉になり、ますますアクティブになっていく。この成長型マインドセットを高めるには、次の3つの方法がある。

  1. マインドフルネス瞑想を習慣化する
  2. 良い「ねたみ」を持つ
  3. 完璧主義を捨てる