試してみることが大切である
どんなことでも経験してみないと好きか嫌いか、好きになりそうか嫌いになりそうか、判断できるはずがない。仕事でも、過去の経験と全く異なる分野に挑戦してみると、好きになり、ハマっていくことが必ずある。
好きなもの、楽しいと感じられるもの、熱中できるものを見つけるためには、まずは試しに色んなことを経験してみる必要がある。単に人から聞いたり、メディアで見たりして得られるイメージだけで、物事を決めつけてしまわないことが大切である。
「忙しい」と言わない
「成功する秘訣は何ですか?」と聞かれると、今日から3年間、一度も「忙しい」と言わずに生活してみて下さいと答える。なぜなら、何か新しい挑戦を断る理由として最も多いのが「忙しい」という理由だからである。そして、「忙しい」という理由には中身が伴っていないことが多い。
新しい挑戦への最大かつ手軽なストッパーとなるのが「忙しい」という言葉である。この言葉は便利で、実際に具体的な予定があるかどうかに関係なく、いつでもどこでも誰でも使えてしまうので、挑戦に際して何か積極的なモチベーションを感じられなかったりすると、口癖のようについつい「忙しい」と言ってしまう。
しかし、新しいことに挑戦するのであれば、今より忙しく感じるのは当たり前である。だから、少し時間の使い方の効率を良くしたり、いらない時間を削減したりして、新しいことに挑戦する時間を確保していくしかない。
将来には、その時その時の予定が新たにできているはずで、時間が余裕たっぷりになることなんて、きっと永久にない。そうなると今やっていることと同時並行、同時多発的にどんどん新しいことに挑戦していくしかない。
「忙しい」という便利な断り文句ななくなれば、とりあえずやってみるという選択をすることが多くなる。そして、とりあえずやってみる習慣がついてくると、全てに対して「Yes」から入ることになり、世界がどんどん広がっていく。
失敗しないことを目的にしない
新しいことに挑戦する時の不安の大半は、自信や自尊心を喪失することへの心理的恐怖である。心理的な不安が大きくなると、失敗して傷つくくらいなら、何も動かなければ自信や自尊心を失うリスクを負わなくて済むという結論に陥ってしまう。つまり、目的が、成功することではなく、「失敗しないこと」になってしまう。挑戦に対して不安を感じた時は、いつの間にか目的が変わっていないかを考えるようにすることが大切である。
仕事の価値を自分なりに設定する
仕事の対価は報酬だけでなく経験でもある。だから、自分なりに仕事の価値を設定することは大切である。それも自分なりに言葉にできる程に意識することである。そうなると、自分の価値判断の明確な指針になる。仕事に取り組む時、自分で設定した価値のいずれかが満たされていることを意識できれば、そこに楽しみを見出し、満足して思いきり取り組めるようになる。
仕事には本質的な価値として、少なくとも①経済的価値、②自己実現価値、③社会的価値の3つがある。お金とそれ以外の価値は二者択一の関係にはないので、いずれの価値も同時に両立して求めていけばいい。
仕事について自分なりの価値を設定しておけば、単一方向で仕事の満足度を評価しなくてよくなる。