お金をかけずに今日から繁盛店にする新発想 ゼロコスト集客術

発刊
2019年7月26日
ページ数
232ページ
読了目安
173分
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推薦者

どのようにすれば繁盛店はつくれるのか
繁盛店になるために必要なことを説明しながら、お店の個性や見えない価値を発掘し、SNSで発信していくことの大切さを説く一冊。

目に見えないものが繁盛するかを左右する

お店が流行るかどうかは、目に見えるもの3割、目に見えないもの7割。「目に見えるもの」とは、料理そのものの味や盛り付け、器、テーブルや椅子、従業員の立ち居振る舞い、お店の門構えや内装など。「目に見えないもの」には、店の雰囲気、店長の笑顔、従業員の気配りや心配りなどがある。

繁盛店は必ず「目に見えないところ」にお金と時間をかけている。繁盛店は「目に見えないもの」が「目に見えるもの」と一体になることで作られている。

この目に見えないけれど、人、商品、サービスを通じて人が心地よく感じるもの『透明資産』を意図的に見つけ、活用している店は必ず流行るといっていい。逆に、目に見えるものだけにお金をかけている店は、どんなに味が良くても、必ずと言っていいほど潰れていく。

行列ができる店が活用している「透明資産」

『透明資産』とは、目には見えないけれども人、商品、ノウハウ、サービスを通じて人が心地よく感じるもののことである。目に見えないけれど心地よく感じるので、お客様は、そのお店に足を運ぶ。例えば、熱意、やる気、笑顔、優しさ、「これが好きなんだ」という想い、理念、信念、気遣い、個性。これらも『透明資産』の一部である。『透明資産』を形作る基本理念は6つ。

QSCA+V+M

①Q(クオリティー)
『透明資産』としてクオリティーを考える場合、単に味が良く、儲かっているということだけでは十分とは言えない。なぜ、その商品を開発し、広めたいのか。この点が明確でなければならない。さらに商品をより魅力的に演出する「見栄えのよさ」「盛り付け」、「手間暇をかける」ことも大事である。

②S(サービス)
お店の地力を決定づけるのは「店長のマネジメント能力」の1点に尽きる。店長が変われば、お店は変わる。目に見えない店長の実力は売上に影響する。

③C(クレンリネス)
お店を清潔に保つこと。クレンリネスはお店の雰囲気に直結する。その水準は店長の力量を暗示している。クレンリネスが徹底できていないお店は繁盛店にはなれない。

④A(アトモスフィア)
お店に入るかどうかは門構えで9割決まる。雰囲気がお店の評価に与える影響は想像以上に大きい。

⑤V(バリュー)
飲食店にとってのバリューとは「オンリーワン」であること。元々真似されやすい業界だからこそ、オンリーワンに価値がある。他のお店に真似できない魅力は「人」である。人の魅力を徹底的に磨き、他店との違い、独自の価値にまで高めていく、接客が心地いいお店はそれだけで価値がある。

⑥M(メディア)
ソーシャルメディアを活用して、マスメディアに取材に来てもらう。その際に重要なことは「ネタではなくタネ」。そのお店にしかない「タネ」を評判に変わる「ネタ」に変えて打ち出す。

お店の個性や売りをSNSで配信する

テレビや雑誌が消費者に与えるインパクトには、まだまだ根強いものがある。そのマスメディアにいかにお金をかけずに取材に来てもらえるかがポイントである。そのためにも「タネ」と呼んでいる飲食店の強みや『透明資産』をしっかり磨いて、発信する必要がある。

ソーシャルメディアは即効性というよりは遅効性に特徴がある。浸透するまでに時間がかかるが、コツコツと続けていくと、過去の発信がアーカイブとしてウェブ上に残っていく。これは飲食店にとっての資産となる。1、2年後にお客様がその記事を見て、反応することもあるからである。

SNS全盛時代は、ネットを活用することによって、駅前の一等地でなくても繁盛店を作り出すことができる。