才能を解き放つ勝つメンタル

発刊
2021年6月22日
ページ数
224ページ
読了目安
215分
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メンタルを強く育てるための考え方
ラグビー日本代表のメンタルコーチが、強いメンタルを身につけるための考え方を紹介している一冊。プレッシャーに負けず、パフォーマンスを上げるために、ラグビー日本代表で伝えていることが書かれています。

勇気こそ成功するための秘訣

「ライオン」はよく使う例えで、プレッシャーをものともせず勇気を持って戦うマインドセットのことである。「ライオン」の反対派「羊」、臆病なマインドセットのこと。怖がってばかりでは何もできない。人は度胸を持って困難に立ち向かう「ライオンハート」が必要である。

選手たちには「勇者のライオンになるのか、臆病者の羊になるのか?」と問いかけた。ラグビーでは選手同士の激しいぶつかり合いがある。常に勇気が試されている。この考えは、スポーツだけでなく、仕事などすべてに通じる重要なマインドセットである。

 

「ライオンになれ」には、「挑戦しろ」というメッセージも込めている。自分の限界を決めず、さらなる可能性に挑戦する勇気。人間が持つ様々な感情の内、人生で最もコントロールする必要がある感情は「勇気」である。

人間の脳は安全を指向するようになっている。脳は大きな変化を求めない。しかし、「安全」な人生が正しい選択とは限らない。今に満足していないなら、本当になりたい自分があるとしたら、必要なのは挑戦するための勇気である。

 

成功する4つのルール

「ビクトリーロード」は成功するための通り道である。「ビクトリーロード」を歩めばスポーツに限らず仕事でも趣味でも成功できる。失敗への恐怖を抱えながらも、自分の可能性に挑戦するのが勇者の道「ビクトリーロード」である。

成功するためには、4つのルールがある。

 

①限界ギリギリまで挑戦しろ! 失敗を受け入れろ!

「ビクトリーロード」の本質は失敗すること。勝利や成果は二の次で、自分の可能性を限界まで求めることが一番大事なことである。

 

②価値のある人間になれ!

「ビクトリーロード」を歩く人は、優しさと思いやりがある徳が高い人である。人間的な価値を大事にせず、衝動的な欲望に重きをおいた人生を送ると、辛い結果が待っている。

 

③綿密な計画と細部に気を配れ!

綿密な計画なくして成功はあり得ない。短期と中長期の目標を持って計画的に動くことが大事である。

 

④自己責任の意識を持って、以下4つのことを守れ!

  1. 言い訳はしない:自分と他人に誠実になる
  2. 正しいと思うことをやる:きついことを率先してやる。泣き言も言わない
  3. 夢を叶えるべき人間だということを証明する:慰めの言葉は求めない
  4. 夢に向かって100%力を注ぐ:報いを求めず謙虚に生きる

 

戦略を描け

実現不可能な夢を決める時の、真剣度はいかに緻密な計画、「戦略プラン」を組んでいるかで決まる。「戦略プラン」が緻密であれば、夢が実現する可能性が高いと言える。

 

「戦略プラン」はメンタルを強くするのに、とても役立つ。将来像をしっかり描き、完成形から逆算して、今やるべきこと、来週やるべきこと、来年までにやるべきこと、短期から長期までの計画を戦略的に立てること。

将来のために何が必要か逆算して考えて、今やるべき小さなことを全力で積み上げれば、迷うことはない。いつも、やるべきことを、正しいやり方で、適切な時期にやり続ける。

 

戦略プランの中でも、ラグビー日本代表がやったように「週間スケジュール」を作るといい。戦略プランは忍耐力を強くする。なぜなら、完成形がわかっているから目の前の出来事に一喜一憂することがない。

 

結果は二の次

人が生きるために呼吸をして、食物を欲するのと同じように、心が健康になるためには多くの「栄養」が必要である。中でも最も重要なものは「成功感覚」、うまくいっていると感じることである。精神がどんなにマッチョな人だとしても、体に水が必要なのと同じように心には「成功感覚」が必須になる。「成功感覚」は、自分を信じる力や自信を持たせてくれる。すると野心が湧き上がり、これが原動力になって情熱とハードワークへの意欲につながる。

たとえ失敗しているような時でも、結果に関係なく、成功している感覚が大事である。追い詰められた状況でも、成功しているような感覚を保てることこそ究極の精神状態である。それが潜在能力を解放して、停滞した現状から抜け出せる方法である。

 

そもそも、成功か失敗かは、すべて心の持ち方次第である。成果を気にしなければ、常に成功した気持ちになれる。試合の勝敗や結果は状況や運、その他不確定の要素が作用するとして、心の焦点を当てない。もし失敗があるとしたら、物事に取り組む姿勢や努力が十分でないか、諦めた時である。