仕事が速い人は「見えないところ」で何をしているのか?

発刊
2016年5月19日
ページ数
224ページ
読了目安
190分
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誰でもできる仕事が速くなる75のコツ
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仕事を速くする3原則

仕事の速さには3つの要素がある。

①速くやる
手の動きそのものの速さであったり、マウスを使わずにショートカットで操作をするなど、動きを速くする。

②ムダを省く
やらなくてもいい作業をしてしまったその時間はムダな時間である。どんな作業がムダかを見極め、そのムダを取り除けば、自ずと仕事が速くなる。

③確実にやる
やった事が間違っていたら、やり直さないといけない。速くやって間違うよりも、ゆっくりやって確実な方が最終的には速い。

 

初動を速くする

仕事の速さを決める一番重要な事は「初動」である。仕事に要する時間が同じであれば、「初動」が速い方が終わるのが速い。すぐに着手した方がいいとわかっていても多くの人がすぐに動けない理由は「完璧」を求めている事が原因である。仕事が速い人は仕事に完璧な「正解」はない事をわかっているので、一度決めたら動き出す。「まあこれでやってみるか」という「最適解」で十分である。

 

最初は遅くても確実にやる

同じ事を2回やるのは、絶対的な時間のロスである。最初は遅くてもいいので、確実にできるようになる。

 

「一番時間のかかる作業」を見極める

仕事のスピードは段取り(仕事をどの順番でするか)でいかようにも変わる。段取りを考える時は、次の6ステップで行う。

①仕事のゴールを決める
②仕事のゴールまでをいくつかの作業に分解する
③作業ごとの時間を見積もる
④一番時間のかかる作業を見極める
⑤作業の依存関係を見極める
⑥作業の段取りを決める

一番時間のかかる作業を中心に組み立てる。

 

3回目以降は効率化する

1回しかしない仕事で、かつ1時間で済むようなものに対しては、あれこれ考えたり、効率的な方法を調べてから着手するよりも、力技で1時間で片付けてしまった方が速い場合もある。2回目までは力技で様子を見る。しかし、同じ仕事を3回やる事になったら、4回以上繰り返す可能性が高くなる。効率化する時は調べる手間がかかる事もあるが、効率化するための手間は先行投資である。

 

毎回100点を目指さない

80点の仕事を100点にするには、60点の仕事を80点にする事の10倍の労力と時間がかかると言われている。完璧を目指したがゆえに、最低限必要な労力の何倍もの労力をかけてしまう事になる。大切なのは、必要最低限の点数のものを必要最小限の時間でアウトプットする事である。

 

期限に間に合わない時にも体裁を整えて提出する

仕上げるべき仕事が50点までしか仕上がっていない時、絶対にやってはいけないのが「すみません、期限に間に合いそうもありません」と報告して提出しない事である。期限までにアウトプットできない事は0点である。クオリティは50点で妥協してもいい。明らかな〆切に間に合わなかった感を排除し、まず一度提出した上で、「変更があれば3日以内に追記します」としておけばいい。

 

一人でやる仕事にこそ期限を決める

期限を決めずに仕事をすると、どんどん「〆切ギリギリ」まで仕事が溜まる。早めに終わらせるコツは、頼まれたその瞬間に、手帳にToDoとして〆切を書き込むこと。そして一気になること。期限の設定は、あらかじめいろいろな横やりが入る事を織り込んで本来の〆切よりも少なくとも1時間くらい余裕を持って書いておく。

 

憶測や意見と事実を分類する

最速で答えにたどり着くために「まず」必要な事は「正しい情報」をインプットする事である。インプットが間違っていると、結局、正しい事実を捉えるところからやり直さなければならなくなる。正しくインプットするには「憶測」「意見」「事実」を分類しながら聞く。

 

「視点」「視野」「視座」を変える

ビジネスの世界では、簡単に事実を捉える事はできない。得た情報は既に誰かのバイアスがかかっている事もあるし、入手したデータが恣意的に加工されている場合もある。できるだけ事実に近づくには「視点(どこを見るか)」「視野(見る範囲)」「視座(見る立場)」を変える。

 

「タテ」「ヨコ」の質問で本質にたどり着く

良い質問をする事で本質にたどり着く。良い質問をするには次の2つがポイントである。

①「何を知りたいのか」を明確にする
②「広がる質問」と「深堀する質問」を相手と共有する

 

健全に疑う

間違いがあった事で振り出しに戻る事がないように、人の調査結果や報告について、健全に疑うようにする。ポイントは3つ。

①インプットデータは何か
②どのようなアプローチを取ったか
③アウトプットをどう評価しているか

 

数字は「絶対数」だけで捉えない

数字には「絶対数」と「相対数」がある。この2つの視点を持って、数字の重みを理解する事が重要である。仕事では、より「相対的なインパクトが強い方」に力をかけるのが良い。比べる観点のポイントは3つ。

①「母数」と比べてどうか
②「他」と比べてどうか
③「以前」と比べてどうか

 

ゼロから考えず「型」にはめて考える

思考のスピードが速い人は、ゼロから考えていない。「型」すなわちフレームワークを使っている。反対に思考が遅い人は、その思考の「型」を知らないので、思いつきでモグラ叩きのように考え、時間がかかる上に考慮モレが多く発生する。まず身につければいいのは、次の3つである。

①MECE(全体像を把握する)
②ピラミッド(構造化する)
③課題解決のフレームワーク

参考文献・紹介書籍