幸福度は20代半ばから減少を始め、50代で再び向上する
20代半ばから40代半ばまでは、容赦のない現実を生きなければならない。仕事、ストレス。年齢を重ねると、自分にふさわしく、きっと手に入ると思い込んでいた人生を築くストレスが、どんどん大きくなる。また愛する人が病気になったり死んだりして、人生の厳しさが目の前に迫ってくる。
そして50代になると、あらゆるところに存在する素晴らしい恵みを心に刻み始める。そして自らにふさわしい幸せを手に入れようとする。大人になって、ストレスを感じたり、不幸だとさえ思ったりする時があったら、それは人生の一部だということを知り、ただ進み続けることだ。
成功したいなら、若い内はとにかく懸命に働くしかない
キャリアを構築する時、バランスが重要というのは、都市伝説に近い。また世間には、成功するには貧乏を経験しなければならないという言説も溢れているが、それも本当ではない。成功への途上でも、報われる経験はたくさんある。けれども若い内からバランスを最優先事項にするのは、天才でない限り頂けない。それでは経済的安定のはしごのてっぺんに到達するのは難しい。
キャリアをどのくらいの速さで駆けあがれるかは、大学卒業後の5年間でほぼ決定する。できるだけまっすぐ上昇したいなら、燃料をたくさん燃やさなければならない。とにかく精一杯の努力をすることだ。若い頃にバランスを欠いた生活を送ることで、後にもっとバランスの取れた生活ができるようになる。
よきパートナーを配偶者にする
ビジネススクールの学生が最も力を入れるのは、仕事をするための準備、そして友人との交流である。しかし何よりも重要な決断は、どこで働くか、あるいは誰と騒ぐかではなく、人生を共にするパートナーを選ぶことだ。よきパートナーとは、よきチームメイトで、自分に欠けているところを補い、人生を輝かせてくれる相手である。
経済面でそれほど成功しておらず、友人と過ごす時間が短くても、苦労も成功も分かち合える本物のパートナーがいる方が、明らかに幸せである。
仕事以外に、喜びを与えてくれるものを見つけ、投資する
所持しているお金の額と幸せの度合いは比例する。幸せはお金で買える。但し、そこには限度がある。所得水準があるレベルに達すると、その後の幸福度は横ばいになる。逆にお金が増えたからといって、幸福度が下がるわけでもない。
経済的な安定を得ることは大事だ。しかし喜びと満足を与えてくれるものを知り、それらに時間やお金を使い始めよう。仕事以外のものへの関心や趣味は、人格に味わいを加えてくれる。
人間関係への投資も複利で増える
この世で最も強い力は複利である。早い内から、定期的な貯金を始めること。こつこつ貯金をしていると複利で増えることは、ほとんどの人が知っている。しかし多くの人は、それが人生の他のことでも効果を発揮することには気づいていない。これはすべての人間関係についても言える。
山ほどの写真を撮る、くだらないことで友人にメールする、昔の友達とまめに連絡を取る、同僚を素直に褒める、そして毎日、できるだけ多くの人に愛していることを伝える。1日にほんの数分のことだ。最初の頃の見返りはわずかだが、やがて大きなものになる。