自分を大事にする人がうまくいく~スタンフォードの最新「成功学」講義

発刊
2017年4月16日
ページ数
264ページ
読了目安
296分
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本当に幸福になるための6つの方法
スタンフォード大学のサイエンス・ディレクターが、幸福になるための最新の知見を簡潔にまとめた一冊。限界まで働けば成功するといった過去の間違った考え方を否定し、本当に幸せになるために何が必要かを紹介しています。

幸福が成功をもたらす

長年の調査研究によって、幸福とは成功した結果もたらされるものではなく、成功を呼ぶものであることがわかった。幸福はポジティブな感情の高みにあり、公私にわたって私達の生活に目をみはるほどの肯定的な影響を及ぼす。心の知能指数と社会的知能指数を高め、やる気を増してくれ、友人や同僚への影響力を高めてくれる。これこそが、心身の健康を犠牲にすることなく、成功へと導いてくれるものだ。

幸せと満足を手に入れるための6つの方法

次の6つの方法によって、心身の健康は大きく改善され、幸福感が増し、意義と目的のある人生を送れるようになる。

①今この瞬間に生きる
先のことばかりに注意を向けていると、皮肉にも、今追い求めている成功をおさめられず、心身に深刻なダメージを受けてしまう。次に何をしなければならないか考えてばかりいないで、今この瞬間にしている仕事や会話に注意を集中させること。そうすれば、生産性が増すばかりか、カリスマ性を手に入れることもできる。

②レジリエンンスを鍛える
長期の継続的なストレスは、成功を妨げる一番の敵である。精力を失わせ、仕事上最も必要な技術を劣化させてしまう。長く続く成功の秘訣は、無理をすることではない。ストレスの波にうまく乗るコツを覚えることだ。そのために必要なのが回復力である。神経をいつもぴんと張ったままにせず、神経組織が弱った状態から通常の状態に戻れるように訓練すること。そうすれば、困難や問題に直面した時に、ストレスを減らして乗り切ることができる。

③エネルギーをコントロールする
仕事や生活に力をつぎ込みすぎると、燃え尽き症候群になる。心を疲弊させるような考えや感情にとらわれるのはやめ、穏やかでバランスのとれた精神状態を保ってエネルギーをコントロールすることを学ぶこと。そうすれば、貴重な精神的エネルギーを、それを何よりも必要とする仕事のためにためておくことができる。

④何もしない時間を持つ
1日を通して集中を切らさず、忙しくしていることで生産性を最大限まで高めようとするあまり、私たちは成功の助けとなり、真に生産性を高めるものである、非直線的な思考と創造性の入る余地をなくしてしまっている。すべての時間を仕事に没頭して過ごすことはやめ、無為の時間や、楽しみや、仕事と関係ない興味に費やす時間を持つこと。そうすれば、創造力が増し、現状を打破するためのアイデアを得られる可能性も高くなる。

⑤自分にやさしくする
生まれつき持つ能力によって「できること」が決まっていると考えていると、大きく裏切られることがある。自分の能力の限界まで頑張ったあげく自己批判してばかりいるのはやめ、自分に対して思いやり深くなり、脳は新しいことを学ぶためにあるのだと理解すること。そうすれば、困難に直面しても乗り越えることができ、失敗から学ぶ能力が改善される。

⑥他人に思いやりの心を見せる
自己中心的な考えは4つの意味で害をなす。盲点を作る。人間関係を駄目にする。失敗に直面した時に弱くなる。健康を害す。自分にばかり注意を向けず、周りの人々に思いやりや興味を示すこと。同僚や上司や従業員と協調的な関係を維持すること。そうすれば、同僚や従業員の忠誠心や熱意を劇的に高め、生産性や作業効率や影響力を高めることができる。