相手との記憶をプレゼントにする
人は誰しも、一番興味があるのは「自分について」。人は自分のことを覚えてくれていたことを知ると、承認欲求が満たされる。「自分のことを覚えてくれていた」ということが嬉しくて一番喜びを感じる。しかも、前回会った時から時間が経っていれば経っているほど、「記憶」の持つパワーが増大し、相手の心をつかむ鍵になる。記憶のプレゼントは「エピソード」や「物」の記憶でなくていい。まずは「相手の名前」からスタートすること。
ありがとうを伝える
「ありがとう」の前と後ろに言葉をプラスすると、言葉のプレゼントになる。ありがとうの前に「相手の名前」をつけてあげる。名前をつけることを意識すると「相手に心の矢印を向ける」ことができる。そして、その後ろには「役割言葉」をつける。役割言葉は「優しいね」「頼りになるね」「働き者だね」「頑張ってるね」「しっかりしてるね」など。人は、与えられた役割を演じたいという無意識の習性を持っている。
頼ることはプレゼントになる
周りに頼ることは、相手にとっても重要なコミュニケーションである。「自分で、自力で何とかしなきゃ」ではなく、どんどん人に甘えちゃうこと。他力の力を信じること。相手を信じて、相手を頼ることで、むしろあなたも信頼される人になる。「できない」と言える、「お願い、助けて」と言える、そういうちょっとかっこ悪いところも見せられる人が、とても愛される魅力的な人である。頼ることは全然悪いことではない。「助けて」は「あなたには、これだけの価値があるんだよ」と相手への信頼を伝える言葉のプレゼントである。
お願いもプレゼントになる
自分の弱さや「できない」を認めて、「できる」人に頼ることは悪いことではない。むしろ承認のプレゼントになる。そこで行動に移す時に必要になってくるのが「お願い力」である。お願いする時には「どんな表情で伝えるか」がとても大切になってくる。基本的にお願いは「深刻そうに言わない」「明るく無邪気」に「素直」にお願いする。
わがままもプレゼントになる
「ワガママ=自分の気持ちを伝える」ことは、相手にとっても自分にとってもプラスになることが多々ある。むしろワガママを言うことで相手が楽になれることは多い。
自分は何を「したい」のか。自分で意見を言って選択するということは、とても勇気がいることかもしれない。しかし選択をすることは自分の生まれてきた感情を大切にする、自分を大切にするということになる。自分の「したい」という気持ちを自分に聞くことをクセにすること。
相手に心を傾けるのが重要である
コミュニケーションにおいて、「これをすれば正解」ということはない。コミュニケーションはアナログなものなので、これを使えば絶対に大丈夫というものはない。コミュニケーションで大切なのは、テクニックではなく、どれだけ相手に心を傾けられるかが重要である。
最初からコミュニケーションの答えを求める人は、まずその時点で相手を信じていないことが多い。良好なコミュニケーションをとるためには、答えを求めるのではなく、相手に寄り添い、相手を信じることこそが、相手が喜ぶコミュニケーションになる。
人と離れてもいい
「嫌われたくない」で生きている人は、嫌われたくないと思って人とコミュニケーションを取るから、「嫌われない」ための言動を優先して選択する。そうすると、「嫌われない」ことをやるから嫌われることは減っていく。しかしそれは「自分」を押し殺すことでもある。
反対に「好かれたい」で生きている人は、好かれたいと思って人とコミュニケーションを取るから、「好かれる」ための言動を優先して選択する。そうすると、「好かれる」ことをやるから好かれることが増えていく。