逆算時間術

発刊
2026年4月22日
ページ数
248ページ
読了目安
246分
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仕事の進め方を改めて見直すためのヒント
くまモン、茅乃舎、中川政七商店などのブランディング・デザインに携わってきたクリエイティブディレクターの仕事の進め方が紹介されている一冊。

デザイナーやクリエイティブ系の仕事にありがちな「時間をかけただけ品質が上がる」という考え方から抜け出し、目的から逆算して、限られた時間内で仕事を進めていくという仕事のやり方が書かれています。
目の前の仕事に追われて、本来の目的を見失うことこそ、時間を浪費する原因であるとし、時間をコントロールしながら仕事をするコツや考え方が紹介されており、改めて仕事の進め方を見直すきっかけになります。

ありたい自分から逆算して時間の使い方を考える

心地良い時間術は人それぞれで異なるため、効率的な時間術を真似たりしても、うまくいくとは限らない。必要なのは「自分を知る」ことである。自分は「未来にどうしていたいのか」を見て、そこから逆算することが重要である。

 

効率化の前に「何のために時間を使うのか」を考えること。こんな人生にしたいから、こんな時間を過ごしたいと考える必要がある。そこから逆算して、今どうしたらいいかを考える。締切といった差し迫った問題の先に何が待っているのかが定まっていないと、ただ一時的に時間を効率化しても、根本的な問題は何も変わらない。

 

物事を小さく見ることで、悩むロスを減らす

「時間がない」という言葉はよく使われるが、時間はつくることができる。仕事をしていると、つい完成するまでやろうと思いがちだが、適切なゴール設定をすれば時間をつくることができる。

重要度が低いことに時間をかけると、時間の無駄が生まれる。「時間が来たら終える」と、自分の中でルールにしていくことで、本当に大事なことに使える時間が相対的に増えていく。

 

「物事を小さく見る」感覚が身につくと、日々の判断が軽くなる。大抵のことは実はそれほど大きな決断ではない。そう気づけると、決断までの時間が自然と短くなっていく、そうすることで、本当に大事なことに集中できる時間が増えていく。

 

やるべきことを整理する

やるべきことの順番と組み合わせを意識するだけで、同じ時間でできることが増えていく。逆に言えば、何のためにやっているのかが見えていないと、目の前のことに反射的に動くだけになってしまう。ゴールが見えていないことが、時間のロスを生む原因の1つである。

ゴールからの逆算ができていないと、やらなければいけないことを後回しにして、やりたいことから手をつけてしまったりする。判断基準と優先順位を決めると、迷う時間そのものがなくなっていく。「時間がない」と感じているなら、一度、自分が何にどれだけ時間を使っているのか振り返ってみるといい。

 

時間をコントロールする意識を持つ

人は、時間に追われている人と、時間をコントロールしている人の2つに分かれる。時間に追われている人は、自分ではない誰かが定めた時間でスケジュールが埋まってしまっているからである。決められて時間があったとしても、その前後に自分の時間を設定することはできる。そうやって、できる限り、自分で時間をコントロールすること。

 

大事なのは、時間をコントロールしようという意識そのものである。1日の中でもスケジュールを調整し直す、先の見えない待ち時間のような無駄をできるだけつくらないように工夫する、邪魔されず集中できる時間を確保する。こうしたことの繰り返しが、時間を微調整する力や、厳しい状況でもリカバーできる力につながっていく。

こうしたコツの1つが、時間の「交渉」をすること。言われたままにするのではなく、スケジュールが厳しい場合には、期限を延ばす相談をしてみる。それだけで、時間はただ与えられたものではなく、自分のものになる。

 

本来の目的を見失わない

デザイナーやクリエイティブ系の人たちは、こだわるあまり、時間があるだけやってしまう。納得がいく「作品」をつくるという感覚で取り組み、長くやればやっただけいいものができるという考えで、時間を費やしてしまう。

しかし、仕事は、その時間の中でいいものができるかどうかが問われている。「締め切りが完成」である。とにかくいいものを作る、ということと、時間内でいいものをつくるということは全然違う。これは仕事になると、決定的な違いになる。

 

仕事全般に言えることは「本当は何が求められているか」に気づけるかどうか。プロジェクトの本来の目的を見失わないことが重要である。没頭しすぎて主観的に仕事を進めてしまうと、視野が狭くなり、相手が求めていること、プロジェクトの最適なゴールといった視点が抜け落ちていく。だからこそ、自分が携わっているプロジェクトや担当業務を客観的に外側から見る視点は欠かせない。

 

参考文献・紹介書籍