あえて違う考え方をしろ 思い込みに囚われずベストな問題解決をするための思考法

発刊
2026年4月1日
ページ数
488ページ
読了目安
562分
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優れた意志決定をするための思考法
思い込みにとらわれず、創造的に問題解決をしたり、適切な意志決定を行うためには「オープンマインド」が欠かせない。オープンマインドであるからこそ、自分の思い込みや知識不足を疑い、外に目を向けて、より良い知見を得ることができる。

オープンマインドを習慣化するために必要な6つの行動を解説し、優れた創造的思考を獲得するためのポイントが紹介されています。特に変化が激しく、正解のない時代において必要とされる考え方が書かれています。

より良い意志決定に必要なもの

想像力豊かな意志決定者や独創的に問題解決をする人、適切な判断を下す人はオープンマインドな傾向がある。彼らは、自分の考え方を評価して適宜変えることをいとわないし、それを熱心にやることすらある。オープンマインドで意志決定に臨む時、自分の無知を自覚している。そのため、無知を理由に自分が知っていることを押し通すのではなく、無知だからこそ新しい知識を身につけようとする。その結果、より良い決定が下せる。

 

オープンマインドとは、心の中の思考を自発的に分析し、必要に応じてそれを改善するような心のあり方だ。オープンマインドな考え方には、謙虚さ、勇気、規律が必要だ。また、勤勉さと向上心も求められる。

 

オープンマインドの6行動

オープンマインドを学習するためには、次の6つの行動をすべて実践し、習慣化させる必要がある。

①「まじめな遊び」の精神を育む

「まじめな遊び」とは、自分や他者の意見を疑問視し、建設的な意図や目的をもって、気まぐれやいたずらに取り組むことだ。変化の激しい現代では、早くかつ柔軟に学ぶ必要があり、チャンスは予測不能な形で訪れるため、素早く反応できることが不可欠だ。まじめな遊びは、想像力へと続く生産的思考の土台となる。

まじめな遊びの精神は、クイズ、なぞなぞ、パラドックスに対峙した時の姿勢を表している。まじめな遊びの精神と、建設的な意図を持ったいたずらっ子精神が組み合わされば、大胆さが育まれ、伝統的な考え方によって築かれた「立入禁止区域」に踏み込めるようになる。

まじめな遊びに従事する時は「自分はどんな価値観を持ち込んでいるか」「他者から持ち込まれた馴染みのない価値観を受け入れていないか」と自問することが大切である。

 

②無知と友になる

自分がいかに多くを知らないか、さらに知っているつもりの知識の多くが間違っている可能性があることに気づくと、自分の考え方が明確になり、より賢明な判断が下せるようになる。自分の無知に気づくには、誰かに指摘してもらう必要がある。人があえて指摘してくれるかは、指摘された時にどう反応するか、フィードバックを受け入れられるかが重要になる。

 

③適切な問いを立てる

自分が何を知らないかがわかると、「問いを投げかける」段階へ進める。人は問いかけることで何かを調べ、何を問うかで発見できる答えも決まってくる。何を問うかを自らに問いかけると、場面に応じた正しい質問を思いつく能力が身につき、探していた答えに辿り着ける。

簡単に手に入るお馴染みの答えを求めると、聞き方も、答え自体も間違ったものになりやすい。説明も不完全で浅い、悪くすると不正確なものになる。だから何を聞くかを考える時は、こうした部分に注意して、自分の思考を注意深く分析しなければならない。目標は、誤解する余地のない質問を投げかけることだ。

 

④好奇心に浸る

何かが目の前にあって、発見されるのを待っている。しかし、それは見方を変えなければ目に入らない。見るべきものは見尽くしたという考えを絶えず疑い、異なる洞察を生み出す別の見方がないか、常に気を配らなければならない。

好奇心は、知りたいという欲求に対する反応であり、洞察を得るきっかけになる。好奇心には、創造的な問題解決や意思決定に特に大きく関連する2つのタイプがある。

  • 拡散的好奇心:馴染みのないトピックの探究や新たな学びへの関心
  • 特殊的好奇心:不確かさを減らして知識の隙間を埋めることへの関心

拡散的好奇心は、想像力と創造性の原動力であり、必要条件でもある。拡散的好奇心とそれがもたらす視野の広がりは、類推に不可欠であり、類推こそが創造的思考の基盤そのものである。

 

⑤パノラマ思考を使う

「1つの考察を深める行為」と「あらゆる情報を積極的に集める行為」は補完し合う関係だが、組み合わせて使うことをパノラマ思考と呼ぶ。専門性の高いジャンルは閉じた世界になりがちで、他ジャンルと交流すれば得るものは大きそうなのに、そうした交流は滅多に起こらない。この状況を変えるには、よく見知った安全圏から飛び出す好奇心と勇気、アナロジカル思考という、アナロジーを活用して一見異なる様々な物事に共通点を見出す能力が求められる。

メタファーは、パノラマ思考の典型と言える。あるものを別のものに例えることで、人は新しい情報を概念として理解するための思考のショートカットを作り出し、そのつながりを使うようになる。

 

⑥曖昧さを歓迎する

冒険者目線を取れば曖昧さを有効活用できる。曖昧なものを遠ざけたり、すぐに状況をはっきりさせようとしたりしないことで、自分たちの行動や知識の足りていない部分が見えてきて、グレーゾーンでイノベーションを起こせる。

曖昧な状況で頼りになるのが想像力を活用することだ。パノラマ思考とアナロジカル思考を実践し、他分野で既に解決済みの似た問題を見つけ出すといい。