生きがいとは
日本人が持つ「生きがい」という考え方は、大雑把に言うと「常に忙しく生きる幸せ」のような意味である。フランスの哲学者なら「存在理由」と呼ぶようなものだ。
満ち足りた気持ち、幸福感、そして生きる意味に満たされた人生を送るには、はっきりした生きがいを持つことだ。ある種の長寿研究からわかるのは、明確な生きがいは、毎日に目的意識を与え、健康や長寿に重要な役目を果たしていることだ。100歳以上の長寿者がたくさんいる沖縄には、地元のコミュニティの中で親密な絆を紡ぐ習慣がある。そして、多くの人にとって、コミュニティに貢献することが、生きがいの1つになっている。
好きなことに没頭する
明確な生きがいを持つ人の共通点は、どんなことであれ、自分の「好き」を追求していることだ。
- 楽しくて楽しくて、その最中はどんな悩みも忘れられるのはどんな活動だろうか?
- 自分が一番幸せを感じるのはどんな時か?
この問いかけは、生きがいを見つける手助けになる。幸せを見つけ、生きがいを持って生きるための「魔法のレシピ」はないが、重要な材料の1つは「フロー状態」に入って、自分の能力を最大限に引き出す「最適経験」をすることだ。最適経験をするためには、フロー状態に入れる活動に費やす時間を、とにかく増やさなくてはならない。
フローに入る機会を増やすために取れる戦略には、以下のものがある。
- 挑戦しがいがあり、難しすぎない課題を選ぶ
- 明確で具体的な目標を持つ
- 1つの課題に集中する
大事なことは、ずっとフロー状態でい続けるために、常に「克服すべき有意義な課題」を持つことだ。
あまりやりがいを感じず退屈な時は、自分が楽しめるように、ほんの少し複雑さをプラスするといい。日常の作業をマイクロフローの瞬間、つまり「楽しめる何か」に変える能力は、幸せでいるための鍵になる。
人生のどんな活動が自分をフローに導いてくれるのか。そういう活動をすべて紙に書き出して、自分に尋ねること。この質問の答えに目を凝らせば、人生を動かしている、心の奥にある生きがいが見つかるかもしれない。
生きがいの10のルール
生きがいは人それぞれ違うが、1つ共通点がある。それは、誰もが生きる意味を探し求めている、ということだ。自らの生きがいとの結びつきを感じながら日々を過ごす時、人は充実感を覚える。反対に、その結びつきを失うと、希望もなくしてしまう。
現代生活は我々を本来の自分からどんどん遠ざけ、意味のない人生へと駆り立ててしまう。お金、権力、注目、成功といった強烈な力や刺激に、日々目が眩んでしまいがちだが、そんなものに人生を乗っ取られてはいけない。
直感や好奇心は、我々を生きがいと結びつけてくれるパワフルな心の羅針盤だ。自分が楽しめることを追いかけ、嫌なことは遠ざけたり変えたりしよう。好奇心に従い、自分を意義や幸せで満たしてくれることで忙しく過ごそう。何も大それたことをする必要はない。良い親であることや、ご近所さんを助けることにも意義を見出せるだろう。
人生は取り組むべき「問題」ではない。愛してくれる人たちに囲まれて、大好きなことをして忙しく過ごす、それを忘れないことだ。
沖縄の大宜味村のお年寄りの知恵から学んだ10のルールは以下の通りである。
- 引退せず、アクティブなままでいる
- のんびりやる
- 腹八分にする
- よい友達に囲まれる
- 次の誕生日のために体調を整える
- 微笑む
- 自然とのつながりを取り戻す
- 感謝する
- 「今ここ」を生きる
- 「生きがい」に従う
生きがいの4つの要素
今日の社会は、私たちの行動や思考が、お金を稼ぐことに向かうようにつくられている。しかし、生きがいの他の要素を考慮せずにお金を稼ぐことだけに力を入れ続けると、人生は意味のないものになってしまう。
次の4つの要素を1つにまとめることで、人生を自らの価値観や目標に沿ったものにすることだ。
- 好きなこと
- 世の中が必要としていること
- 報酬をもらえること
- 得意なこと
ただ傍観するのではなく、行動を起こすことが、内なる生きがいを表出させる鍵になる。大抵の場合、「生きがい」を見つけるまでに様々なことに挑戦し、試行錯誤を繰り返さなくてはいけない。情熱の前に行動ありきだ。肝心なのは、とにかく実行することだ。
「生きがい」の4つの要素で、最近あまり時間を費やしていない全てのことに下線を引くこと。おそろかにしている事柄をリストにして、それぞれについて今後取るべき行動を具体的に3つずつ書き出すこと。忘れ去られていた人生の要素を復活させて、「生きがい」を呼び覚ますのだ。