メディア露出があったからこそ続いた
「たいやき ともえ庵」は東京・阿佐ヶ谷の商店街にある小さなたいやき屋だ。阿佐ヶ谷は住宅地なので、そこを行き交う人々のほとんどは地元の人。地元で評判の良い店にならなければ、営業を続けていくことはできない。
10年以上店をやった感想として「商品力と接客だけでは十分な売上は得られない」というのが本音だ。たいやきは、値段が安く、毎日食べる必要がある訳ではない嗜好品だ。こうした業態は、商品の良さが伝わるまでに長い時間が必要になり、その間に経営がもたなくなる。
「たいやき ともえ庵」の場合、テレビをはじめとするメディアに露出することで店やメニューの良さが伝わり、何とかやっていける水準になることができた。メディアに出ることにより、新たなお客さんに来て頂けるだけでなく、それまでのお客さんの評判が上がり、地元で好かれる店になる。また、店で働くスタッフが店を誇りに思ってくれるようになり、アルバイトの採用でも有利になる。
「流行っている感」が重要
テレビの人気番組で紹介してもらえると売上が大幅に伸びるが、それほど人気でない番組に出ても売上はあまり変わらない。テレビ以外でも、影響力の大きいメディアがある反面、大半のメディアはそれほど見られておらず、あまり影響力はない。しかし、影響力がなさそうに感じるメディアでも、対応次第で「流行っている感」の演出に役立ち、それが本当に人気のあるメディアでの紹介につながる。
多くの人は流行に乗るのが大好きだ。行列している店、予約が取れない店、誰かが薦めていた店、そんなところに魅力を感じる。行列しているのは美味しいから、店が混んでいるのは魅力があるから、そんな冷静な判断をしているのではない。そこまで考えずに何となく流行っているものに引き寄せられやすいのが人の性だ。そして、多くの人はメディアで紹介される店は流行っていると思う。
メディアに出るために必要な考え方
メディアに出るために必要なのは、店や商品が「メディア側の目につく」ことと、「メディア側が紹介する価値を感じる」ことだ。
①記者、発信者は常に「ネタ」を探している
メディアの数は多いので、情報を探す立場の人も多い。しかし、何もしないで店や商品のことに気づいてもらえるのは稀だ。テレビによく出ている店の多くは、気づいてもらうための準備や働きかけを積み上げ、結果として出ている。
メディアに気づいてもらう方法は2つ。こちらからメディアに情報を伝える方法(プレスリリース)と、何らかの形で目立ってメディアに気づいてもらう方法だ。
②記者、発信者の考えを少しだけ理解する
プレスリリースを見てもらうには、店側からの情報を受け取るメディア担当者の考えを理解しておく必要がある。
- 多くの人に注目される良い情報を発信したい(注目性)
- 誰も知らない情報を一番に発信したい(新奇性)
- 発信を通じて社会を良くしたい(社会性)
- 信頼性の高い情報を発信したい(確実性)
- 手間をかけたくない(簡易性)
メディア露出の仕掛け方
小売店、飲食店などの店での商売や、製造業でも最終的に消費者に使われる製品を作っているメーカーの場合、基本的にはどんなメディアでも露出を増やす方が良い。影響力のない弱いメディアでも、そこで紹介されることで影響力のある強いメディアの目に留まる可能性が高まる。影響力のあるメディアの記者や制作スタッフは、普通の人の何倍もメディアを見て情報を集めている。弱いメディアに紹介されていれば、その時点である程度は「取材してもハズレはない」と判断される。
小さなメディアとは、新聞の地方版、地域情報誌、フリーペーパー、地域情報サイト等、地元の人に向けた生活に密着したニュースや、業界紙や専門メディアなど狭いジャンルの内容に限定したニュースを紹介する媒体だ。小さなメディアへの露出が次のメディアにつながり、それを繰り返している内に、テレビ番組などでの紹介につながる。
地元の小さなメディアの中でも特におすすめなのが「みんなの経済新聞ネットワーク(みん経)」だ。「みん経」は、大きな効果を期待できるにもかかわらず、比較的記事になるハードルが低い。「みん経」そのものが地域情報サイトなので、それを見てお客さんが店に来る。自店のサイトやSNSに比べるとはるかに見られる可能性は高く、また検索された場合にも上位に表示されるので、小さな店にとってはありがたい集客になることも少なくない。
「みん経」の各地の経済新聞のサイトには「プレスリリース・情報提供はこちらから」というメニュー表示があり、一般の読者からの情報提供や店や企業等からのプレスリリースを送ることができる。「みん経」の専従スタッフは少なく、こうしたプレスリリースを元に記事を作成しているため、高い確率で記事に取り上げてもらえる。