運の技術 AI時代を生きる僕たちに必要なたった1つの武器

発刊
2018年6月15日
ページ数
256ページ
読了目安
311分
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運を引き寄せるにはどうすればいいのか
『さんまのスーパーからくりTV』『中居正広の金曜日のスマたちへ』などの番組を担当してきた、バラエティプロデューサーが、「運がつきまくっている」人たちを分析した結果を紹介している一冊。

「運を上げる」とは「自分ごと化する」こと

「運を上げる」とは「自分の名前で勝負すること」。それは、あらゆる物事を「自分ごと化する」ことと同義である。

世の中で一番時間を守らないのは普通のサラリーマン。タレントであれば、「ちょっと別件」や「ちょっと風邪」で来ないなんてことは絶対にない。芸能界ほど時間を守る業界はない。なぜならタレントたちは皆、自分の名前で勝負しているからである。一回でも遅刻すれば評判は落ちるし、多くのスタッフに迷惑がかかる。本当に仕事にならない。

自分の名前で勝負をしていないうちは、運が開かない。会社にしても自分の名前で仕事をしている人には運が訪れるし、芸能界でも事務所の権威を振りかざして仕事をしている人からは、運が逃げていく。

外界に対して常にオープンな「渦巻き思考」

「渦巻き思考」というOSを「ものの考え方の基本」として頭にインストールすれば、運は確実に開く。決め事に縛られず、オープンマインドで構えて都度都度フレキシブルに対応する。

渦には大きく2つの特徴がある。まず、渦には実体がない。渦とは水が螺旋的に流れ込んでいる「状態」であって、ある形をもった「形態」ではない。渦には「常に」水が流れ込んでおり、「常に」水が流れ出ている。来るもの拒まず、去るもの追わず。外界に対して常にオープンである。どんなタイミングで何が入ってくるのも、どんなタイミングで何が出ていくのも自由。これが「渦巻き思考」の本質である。

運を切り開くためには「自分自身が渦になる」ことが大切である。何かを後生大事に「占有」していたり、特権的な何かに「執着」していたりする人に運は向いてこない。自分自身に実体はなく、自分の周囲に色々な人が集まって、自分自身に色々な作用を施し、自分から色々なものを生み出す。そういう「システムを構築」することが、すなわち開運なのである。

同じ事象をどう捉えるか

星座は夜空に浮かぶ近い所にある同士の星々を任意につなげて、何かの形に見立てるもの。それと同じように、自分が今興味を持っていたり取り組んでいることと他の物事を、実際には距離が離れているけど、今自分が立っている場所から見たら、1つの星座として結びつけることができることを、星座がつながったという。

30、40年なりの長きにわたって感度を働かせ、物事をシャットアウトしない、オープンなマインドで手当たり次第に経験したり、人と会ったり、面白がったりしていれば、そこで蓄積された経験や培われた様々な感受性の「何か」と「何か」が、ある瞬間に時間を超えて突然つながる確率はものすごく高まる。常日頃から色々なことに首を突っ込み、考えをめぐらせ、感情を働かせている人ほど、頻繁に星座がつながる。かつてものすごくハマったり、一生懸命調べたり、没頭したりしたものが多ければ多いほど、その後何年、何十年経っても、一瞬でその時の気持ちや情動が解凍されて、目の前の事象と有機的に結びつく。

星の1つ1つそれ自体に、意味や吉凶がある訳ではない。「どう解釈するか」は、観測者次第である。そして星座として見立てられるかどうかも、観測者がそれまでの人生でどれだけ「渦」的思考の持ち主だったかに、大きく左右される。天にある星の数や明るさが、観測者によって違う訳ではない。よって、「運がいい」というのは、「星座がつながる確率が高い」ということに他ならない。

自分が取り巻かれている現状が変わらないとしても、それを「どう捉えるか」によって、運は変わってくる。

参考文献・紹介書籍