すぐ動けない人のための 思考を放つ100項

発刊
2025年10月15日
ページ数
240ページ
読了目安
137分
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推薦者

思考を変えるための100の型
行動を変えるためには思考を変える必要がある。
物事を多角的に捉えるために、新たな視点に気づき、思考の幅を広げるためにヒントとなる100の考え方が紹介さえています。

自分のいつもの固まった思考を解き放ち、新たな角度から物事を考えるために、すぐに使える型を身につけることができる内容になっています。

モノの見方を変えることで行動が変わる

私たちは自分の周りで起こる出来事や人間関係において「使い慣れた視点」で物事を見て、「使い慣れた思考」を使う。その結果、いつも通りの行動が生まれ、いつもと変わらない現状が続く。

現状を変えるためには、行動を変える必要があり、行動を変えるためには思考を変える必要がある。思考を変えるためには、モノの見方(視点)を変えることが欠かせない。

 

習慣的な思考を放つ

①小さな未知を味わい続ける

新しい思考をするためには、今までなかった視点を持たなければならない。多面的で深い思考ができる人は同じ出来事に直面しても見えている世界が違う。盲点を作る「知っているつもり」から抜け出すために私たちがすべきことが、未知の知識や体験に触れ続けることである。そのためには好奇心が欠かせない。

 

②挫折に価値を見出す

私たちの心の中では過去の経験や思い込みによってできた視点が自動的に出来事を意味づけて、不安やストレスを煽る。ここで大切なことは、自分で「どうにかできること」と「どうしようもないこと」を分ける視点である。起こってしまったことを自分の力で変えることができないが、出来事を色々な角度から捉え直すことはできる。状況を今より良くするために、どんな意味を与えればその失敗や挫折が意味のあるものになるかを考えることである。

 

③問いを変える

新しい思考をするためには、問いを変えることが大切である。そして問いを変えるためには多角的な視点を持つことが欠かせない。

 

④シンプルにする

複雑なことをシンプルに捉える視点は科学の発展に大きく貢献してきた。私たちは、日常の中で直面する問題を複雑に考えすぎてしまう。しかし、複雑に見える問題も、一度立ち止まって「本当に重要なことは何か」とシンプルに整理することで、考えるべきこと、やるべきことが見えてくる。

 

⑤知識をつなげる

異なる分野の知識をつなげると、それぞれの知見を別の分野にも応用できる。1つの分野で得た知識を別の分野に応用して、思考の幅を広げることが大切である。そのためには、得た知識はバラバラにせず、結びつけることが大切である。そして結びつけるためには、物事の共通点を見つけ出す視点が欠かせない。

 

⑥とにかく書き出す

頭の中だけで考えをまとめようとしても混乱する。紙に書き出すことで、考えていることが整理され、物事の構造や順序が見えてくる。また、書き出したものを見直すことで考えが深まり、新たな視点を発見したり、知識同士のつながりを見つけたり、複雑な内容を細かく分けて整理したりすることができる。偉大な業績の裏側には、思考の可視化がある。

 

⑦性格が思考をつくる

私たちが決断する時の思考は、人格や性格に依存する。人格や性格は、これまでの経験、環境、学びによって培われた価値観がもとになる。私たちは、今ある価値観に基づいて思考し、選択を繰り返している。従って、考える力を上げるためには価値観を深めることが欠かせない。異なる視点と出会い、心の揺らぎと向き合いながら思考力を深めることが大切である。

 

⑧思考の「指針」を育てる

感覚や感情だけに頼っていては、同じ迷いを繰り返すだけである。大切なことは自身の「指針」を育て、心の相棒にすることである。それが自分の中に深く根付けば、迷いのない決断を後押ししてくれ、さらには人格まで磨かれる。

 

⑨システム2の思考を働かせる

私たちは、ほとんどの場面で直感的に素早く判断する。行動経済学ではこれを「システム1」と呼び、経験則や感情に基づいて無意識に働く思考を指す。一方で、時間をかけた論理的な思考を「システム2」と呼ぶ。「システム1」による思考のクセに惑わされないためには、システム2を意識的に働かせることが重要である。データを確認したり、根拠を調べたりして、クリティカルに物事を捉え直す視点が、より正確な判断を促してくれる。

 

⑩心の基準を点検する

人は状況にとって価値の感じ方が変わる。基準点を下げ、すべてのことに感謝して生きることは悟りの境地かもしれないが、不平不満を感じた時や落ち込んだ時に心の基準点がどこにあるのか確認することはできる。大切なことは「基準点の変化」に気づき、見直すことである。それが「当たり前」に埋もれた大切なものを再発見し、私たちの思考をより広げることにつながる。

 

⑪感覚の麻痺に気づく

私たちは相対的な感覚に影響されて判断してしまう。この思考の癖から抜け出すには、まず感覚に頼った思考が働いていることを理解し、絶対的な価値を意識することが重要である。

 

⑫損を恐れない

人は利益を得る喜びよりも、損をする痛みを約2倍も強く感じる。そのため、失ったものを過大に評価してしまう。損を避ける思考にのまれていては新たなチャンスはつかめない。大切なことは、何かを失わないように守る思考ではなく、より良い未来を選択する思考である。