苦楽力 1%の成功者が実践する「クリアリング」の技術

発刊
2025年6月13日
ページ数
224ページ
読了目安
241分
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推薦者

苦しいことをポジティブに捉え直す技術
成功者は苦しいこともポジティブに捉え直すことに長けている。スポーツ、勉強、仕事などにおいて、苦しい状況にあっても、それを瞬時にポジティブに捉え直し、成功に導くためのメンタルトレーニングの手法が紹介されています。

習慣によって、苦しいことも楽しいと捉え直すことができるとし、そのために必要なことが書かれています。

メンタルトレーニングに不可欠な要素

メンタルトレーニングでは、以下の「3つの力+1」を使う。

①成信力

やる気や能力を引き出すには、感情を肯定的にさせなければならない。目標を達成した自分自身の姿をイメージさせ、「ワクワク状態」にさせることで、やる気が高まる。

 

②苦楽力

苦しいことを楽しく思えることで、少しずつ段階を踏んでステップアップしていく努力をする。その結果、自分自身が成長していく。

 

③他喜力

人を喜ばせたいという気持ちが、ポジティブな力となっていく。喜ばせたい対象が明確になると、どんなに苦境に陥っても、それを乗り越えたいという力が働く。

 

④予感力

自分自身が感じた「いいこと」を実現に向かわせるための力となる。

 

「3つの力+1」のどれか1つが欠けても、メンタルトレーニングはうまくいかない。

 

苦楽力とは

苦楽力とは、苦しい状況を楽しむ力のこと。苦しみと喜びは一体になっている。成功者は、苦労や苦しみ、逆境をものともせず、むしろそれらを楽しむ力があるからこそ、夢を実現している。トップアスリートは「やらなくてはいけない」「しなくてはいけない」という義務感を持たず、「この練習をやったら、あれだけの選手になっているに違いない」と確信を持って、自らに対して厳しい練習を課している。つまり。練習というのは「嫌なもの」ではなく、「自分を進化させることができる楽しいもの」という認識をする。これはビジネスでも、勉強でも同じである。

 

「苦楽力」が備わっている人と、そうでない人との決定的な違いは「目標に向かってひたすら突き進んでいけること」である。「くじけそうになる自分の心」をうまくコントロールして、それを乗り越えようとする力を身につければ、どんな状況でも100%の実力を発揮することが可能になる。

 

「苦楽力」を身につけるにあたって、最初に取り組むべきことは「嫌な気持ちをどれだけ早く取り除けるか」である。嫌な気持ちは次の3つに分けられる。

  1. イライラ、怒り、妬み
  2. 緊張、不安、心配
  3. 落ち込み、傷つき、へこみ

この時、重要なのが、嫌な気持ちになりやすいのはどんな時か、どんな嫌な気持ちになっているかを分析すること。どんな場面でも、嫌な気持ちが頭をもたげてきた時には、できるだけ早く消し去る方法を身につけることが大切である。

 

ネガティブなことは3秒以内に上書きする

脳は「イメージ」「言葉」「動作」をそのまま受け取り、実現しようと働く。これらの情報の中でも「強い感情を伴った情報」ほど、重要なものとして位置付けて、脳の記憶データの中にしっかり保存される。

私たちは、毎日の生活の中で、たくさんのイメージを持ち続けている。その中でマイナスのイメージを持つと、脳はすべてその通りに認識してしまう。マイナスの言葉や動作も、1回だけで終わらず、自分のところに戻ってきて、マイナスな気分にさせる。

 

脳には「記憶を上書きする」という能力がある。プラスの気持ちで終われれば、プラスの記憶を上書きできるようになる。私たちが嫌な気持ちの思考になるまでの時間は「0.5秒」と言われている。そこで大事なのは0.5秒より短い時間で嫌な気持ちを切り替えることである。この短い時間で嫌な気持ちを消す方法が、ネガティブなことは3秒以内に上書きする「3秒ルール」である。

優秀なビジネスパーソンや一流のアスリートたちには、嫌なことがあると、できるだけ早くそれを忘れて気持ちを切り替える能力が備わっている。これを「クリアリング能力」といい、これを使うにあたって「3秒ルール」が有効な方法になる。

 

苦楽力を身につける方法

「苦楽力」を身につけるのに必要なのは、「3秒ルール」を確立させることである。そのためには「イメージの力」「言葉の力」「動作の力」の3つをすべてプラスにして、一気に気持ちを切り替えさせる。

 

①「しなければならない」のループから抜け出す

私たちの脳は、相手のイメージを一旦決めつけてしまうと、それに沿った情報を集めようとする。「〜しなければならない」と考えるのではなく、いかに「好きだ」「得意だ」というイメージを持てるかが大事である。

 

②思い込みを「だけど〜」で変換する

マイナスイメージをプラスにすること。イライラした時、不安になった時には「だけど〜」と繋げて、プラスのイメージを思い浮かべる。

 

③「マイナス感情」を「プラス感情」に変える

プラスの状態を実現させるためには、「プラス言葉」を使えばいい。

 

④「マイナス言葉」を「プラス言葉」に置き換える

無意識のひとり言で、ポジティブな言葉を発するか、ネガティブな言葉を発するかで結果は大きく変わる。日頃からプラスになる言葉を用意して習慣づけをしておく。

 

⑤「マイナス動作」を「プラス動作」に変える

どんなピンチに陥っても、ナンバーワンポーズやガッツポーズなどのプラス動作をとることで、「絶対に大丈夫だ!」という意識づけを行う。