知識を身につけることで、思考力が身につく
今日の教育では、「思考力・表現力・分析力・判断力」といったものが重視される。それはしばしば「知識一辺倒の教育」のアンチテーゼとして語られる。しかし、「思考力」と「知識力」は二項対立の相反するものではない。
知識量の少ない人が一生懸命自己の意見を主張しても、薄っぺらくて中身のない論になってしまう。豊かな表現力は知識に裏打ちされるべきものであるはず。
たくさんの知識がないと正しい判断はできない。新しいものを創造する力でさえ、無から有は生まれないように、多くの知識や経験があればこそ生きてくる。すなわち、「思考力」を身に付けたいと思ったら、まずは知識を身につける必要がある。
漢字の暗記のコツ
・漢字練習は1回にする漢字を覚えられる子は、その漢字の一画一画がきちんとイメージできていたり、漢字の意味にまで意識が及んでいたりするために、記憶に残る。たった1つの文字でも、意味や別の読み方、使用例などに思いをはせることで、1つの漢字にキャラクター性が生じ、記憶に残りやすくなる。漢字は、たった1回だけ練習する機会を与えると、子供はその1回に集中して何とか覚えようと意識を高める。その時に「意味を考えてごらん」など覚え方のヒントを与える。
・書き順を覚える
漢字は、書き順通りにきちんと丁寧に書くと、意外に覚えやすい。一画一画しっかり書くことで漢字が分解されるため、適当に書くよりも覚えやすくなる。さらに書き順を意識すると、字がきれいになるため、人から褒められ、漢字を書くことが苦痛でなくなる。
歴史の暗記のコツ
・エピソードで覚える体験を通して得られる記憶は、長期間脳に保存される。歴史上の出来事を小説や伝記で「追体験」する。おすすめは「歴史マンガ」をうまく活用すること。
・同姓の人物をまとめて覚える
まずは歴史上の人物(藤原、北条、徳川など)を1つの集団にしてしまうこと。それぞれが何をやったのかをまとめ、机の前に貼り付けておくだけで、頭に入る。
地理の暗記のコツ
・都道府県パズルを使う、国内旅行にいく地理は現地で実際に見て学ぶのが一番。地方の特産品など、その土地で実際に食べたり、お土産として買ってきたりすることで脳に強く印象づけられる。都道府県は「都道府県パズル」で、形を触って覚える。
算数の暗記のコツ
・解法パターンを図を描きながら繰り返し練習する算数に覚えるべき解法パターンは、「仕事算」「消去算」といった特殊算と呼ばれるものについては大体20個。これ以外に「割合の問題」「食塩水の問題」「相似の図形」「水量変化」など、様々な解法パターンが存在し、総数は180にものぼる。
算数では「繰り返し練習」が重要になる。類題を何問も何問も繰り返し練習することで、頭で考えずとも身体が勝手に動いてくれるようになる。この時、図を描きながら問題を解く練習をすると効果的。とりあえず図を描くことで解法が思い浮かぶようになる。
・ヒントを与えない
ヒントそのものを出さずに問題文をよく読むというアドバイスだけ与える。ヒントをもらわず必死に考えることで脳が鍛えられる。
理科の暗記のコツ
・料理をする図鑑で覚えるよりも料理をしながら色々な食材を切って断面を観察する方が確実に頭に入るし、記憶に残りやすい。