文系総合職フリーランスという働き方
会社に自分のキャリアの主導権を数十年にわたり安心して預ける事ができた時代はすでに終わっている。このような時代において必要な事は「自分のキャリアを自分自身の手で構築する」という事である。
とは言え、フリーで働くという事は、一般の会社員、いわゆる四年制大学を卒業して総合職として入社した人にとってはハードルの高いものだった。よほど専門性を極めた人でなければ、そもそもフリーという選択肢を考える事もなかった人がほとんどである。
その理由の1つは職種の壁である。フリーランスで働く職種というと、デザイナーやイラストレーター、フォトグラファーなどのクリエイティブ系やシステムエンジニア、プログラマなどのIT系がメインだった。ところが今、文系総合職の経験やスキルを求めている企業がたくさん出てきている。
文系総合職フリーランスの職種
文系総合職フリーランスの仕事の種類には次のようなものがある。
・企画・マーケティング系の仕事
商品・サービスのコンセプト設計、各種調査設計、グループインタビューから調査結果の定量・定性分析、商品・サービスの販促戦略立案・実行など。主にメーカーの商品企画部やマーケティング部で経験を積んだ人材や、広告代理店で販促・プロモーションなどに関わってきた人材が業務を担う。
・人事系の仕事
人事制度の策定および運用、採用戦略の策定・進捗管理・面接、研修の設計や研修講師など。主に企業の人事部で経験を積んだ人材や、人材紹介会社で採用支援業務を行った事のある人材、研修会社に勤務していた人材などが業務を担う。
・広報系の仕事
企業および商品・サービスの広報戦略策定、メディア開拓、イベント企画、リリース作成・配信など。主に企業の広報部で企業広報業務や商品広報業務を担当した事がある人材や、PR会社で幅広く広報活動支援を行ってきた人材などが業務を担う。
・会計・経理系の仕事
会計・経理の仕組みづくり、月次の経理業務、財務分析など。主に企業の経理部などで経験を積んだ人材や、金融機関等で財務分析・経営分析などを行ってきた人材が業務を担う。
・事業戦略系の仕事
新規事業および新規プロジェクト実施にあたっての調査、戦略立案、関連各部署との連携構築、戦略の実行支援など。主に企業の経営企画室などの経験を持つ人材やコンサルティングファームでのコンサルタント経験のある人材が業務を担う。
文系総合職フリーランスが身につけるべき6つのスキル・経験
総合職系フリーランスとして稼ぐために必要なスキルと経験は次の6である。
①リーダー職以上の経験
上司や先輩に頼らず、自分の責任と裁量で特定のプロジェクトや事業を担当していたという経験が重要である。
②コアな専門ジャンル
特定のジャンルに関して3年以上は経験し「これが専門」「これが強い」と言える経験をしておく事が大切である。
③プランニングから実行までの経験
どの職種であっても、プランニングから実行まで一貫して経験しておく事が文系総合職フリーランスとしての強みになる。
④タイムマネジメントスキル
フリーランスとして働く場合、「納期を守る」という事は社員以上に重要なポイントになる。
⑤提案力、改善力、対応力
クライアントから高い評価を得る人は「提案力」「改善力」「対応力」に優れている。
⑥コミュニケーションスキル
フリーランスの場合は接する相手も多種多様。複数クライアントの案件を同時に担当する事も珍しくなく、社員以上に多様な人と接する機会がある。
文系総合職フリーランスを目指すために今すぐやるべき10のこと
①自分の「コア」を見極める②キャリアをタテ・ヨコ両方から深堀り展開する
③仕事の「再現性」を手に入れる
④タイムマネジメントを意識する
⑤プラスアルファの提案・改善を大切にする
⑥人との「つながり力」を最大化する
⑦日々の「発信する」を習慣にする
⑧「サバイバル資金」を見極め、貯める
⑨先輩フリーランスを徹底リサーチする
⑩計画を練って、円満に「卒業（退職）」する
文系総合職フリーランスの仕事獲得方法
①会社員時代の職場から委託を受ける②友人・知人から仕事の紹介を受ける
③クラウドソーシングサービスに登録する
④フリーランス向け仕事紹介サービスに登録する
