成功の4つのセオリー
①成功には試行錯誤が必要である
机上で考えてばかりではいけない。リスクを負って、挑戦し、試さなくてはならない。サクセス・ストーリーの主人公は最初からやりたい事が分かっている。そしてそれを達成するために、とてつもない逆境の数々を克服する。しかし、ほとんどの人にとっては、逆境の克服よりも、やりたい事を見つける事の方が難しい。
②成功の価値観はあなたの中にある
目標は、どこからともなく現れるものではない。まず最初に、あなたは自分を取り巻く文化や家族に「押し付けられた」成功の価値観に気付かなくてはならない。大抵の人は、人から良く思ってもらえるような事を達成しようとするものだが、自分自身の成功の定義を明確にするためには、そうした前提から抜け出して、自分の内面を見つめ、自分自身が心から尊重するものを発見しなければならない。
③成功とは仕事だけの事ではない
成功は多面性のある概念で、仕事に限られた概念ではない。
④成功とは旅である
成功は、終点という一地点を指すものではない。人生では、成功の道を見つけるチャンスが様々なステージで訪れる。
成功とは「自分らしい人生」を選ぶこと
成功を主に「内面的な満足感・充足感」で判断する人と、主に「対外的な達成度」で判断する人がいる。成功の「内面的な」側面を基準にする考え方には、良い面がたくさんある。仕事から、喜びや満足感を得られない人を「成功者」とは定義しにくい。それに、喜びや満足感といったポジティブな内面的感情は、能力を発揮する事につながる。この事実は、幸福に関する幅広い研究により裏付けられている。
しかし、成功には「対外的な」観点が存在する。それは「認められたい、尊敬されたい」という願望を満たす事だ。その願望は、日々の行動と判断を突き動かしている。内面的な幸せを望む気持ちより、ずっと影響力が強い。この2つの自分なりのバランスを見つける事が大切である。
成功とは「幸せ」になること
幸せと成功はイコールではない。「幸せ」という1つの言葉には、少なくとも3つの異なる意味がある。
①瞬間的幸せ:瞬間的にわき上がるポジティブ感情(喜び、愛、ぬくもり等)
「瞬間的幸せ」は必ず、成功に貢献する。「瞬間的幸せ」の量を増やすアイデアは3つ。
・「今、この瞬間」に注意を向ける
・将来への過度の期待をリセットする
・一瞬一瞬の人生を客観的に認識し、幸せに順応しない
②総合的幸せ:過去と未来、人生を総合的に評価・判断しての幸せ
「総合的な幸福度」の差は、半分は遺伝子に起因し、残り半分は環境に起因する。「総合的な幸福度」の上限と下限は意識的にコントロールできないが、その範囲内であれば「総合的幸せ」を高めようと努力する事は可能である。
・健康状態を維持する
・長期的な目標を達成する
・人間関係に投資する
・十分なお金を稼ぐ
③魂の経験:意義、連帯感、深い喜びの感覚
「魂の経験」には、ネガティブな感情が含まれている。より高い目標を設定してそれに達していない人は、その結果に大きな不満を感じている事が多いが、その結果は低い目標を設定している人をはるかに上回っている。そして、その目標を本当に達成できた時に幸せを感じている。
不満や義憤、失望、悲しみといったネガティブな感情は、私達を刺激してくれる事も多い。つまり、成功を「幸せ」という観点だけで考えると、人生を有意義にする要素を除外してしまう可能性がある。
成功とは「地位・名声・富」を得ること
成功を職業上の地位や、富、名声と同一視する人が多い。文化や社会に刷り込まれた成功を追い求めると「成功中毒者」になりかねない。「成功中毒者」は、スポットライトを浴びて湧き上がる自己満足感を、とりつかれたように求める。そして「地位と名声・富」という通貨で自尊心を値付けする。そして、飢えは永遠に続く。もし、成功とは名声を得る事だという考えに誘惑されたら、2つの質問を自分に投げかけるといい。
①一体どれだけ称賛を得れば、本当に「有名」になれるのだろうか
②誰しも、永遠に有名なままでいる事はない
成功とは「やりがいのある仕事」
仕事には3つの種類がある。「労働」「キャリア」そして単なる給料稼ぎやステータス目的にとどまらない、特別で個人的な「やりがいのある仕事」。「やりがいのある仕事」からは、内面的満足感と対外的達成の両方を得られる可能性が高い。
「やりがいのある仕事」探しは、たいてい自分に才能のある分野から出発する。しかし時には深い感情的な体験から出発する事もある。「やりがいのある仕事」を探すには、才能、情熱、生活力が重なり合う「スウィートスポット」について考える。