WHYから始めよ
すべての組織と、すべての人のキャリアは、3つのレベルで機能している。
①WHAT(何をするか)
②HOW(どのようにするか)
③WHY(なぜそれをするか)
私たちを駆り立てるものはお金ではない。WHYはもっと深いところへ届き、何が私たちを動機付け、感動させるのかを理解させてくれる。それはすべての組織と、すべての人のキャリアの動力となる存在意義である。
多くの人がまず話すことは自分が「何を」しているかである。そして、それを「どのように」行うかを説明する。なぜそれをやっているかをはっきり伝えられる人はわずかしかいない。
自分のWHYを理解すれば、何に充実感を感じることができるかを、よりはっきりと表現でき、自分の行動を促すものをより理解することができる。
WHYを見つけよ
起業家にせよ、従業員にせよ、リーダーにせよ、自分の行動の理由であるWHYを見つけることで、仕事に情熱が吹き込まれる。
それぞれの人には、WHYが1つだけある。それは「どんな人になりたいか」というような理想ではない。自分自身がそのままで最高な状態であることを示すものである。WHYを見つけ出すメソッドは次の通り。
①ストーリーを集め共有する
核となるのは、WHYが始まりの物語だということ。過去を振り返り、経験したことや影響を受けた人々、自らの直面した浮き沈みなど、意味深い縦横の糸を引っ張り出すことで、パターンを見分けることができる。
個人のWHYは10代後半に形成される。自分のWHYを発見するには、それを形づくる瞬間となった最も印象深い思い出を集め、よく目を凝らして、それらの繋がりを見いだす必要がある。
詳細な状況やその時の気持ち、会話や学んだことを再発見することが、自分が誰であるか、自分のWHYが何かを見つけるヒントになる。人生に最も大きな変化をもたらしたストーリーのために、思い出を絞り出すこと。具体的で印象的な思い出を少なくとも10個見つけ、5、6個を選び、できる限り具体性と共に共有していく。
②テーマを決める
ストーリーをピックアップして共有することで、今まで表現したことのなかった自分やチームについての本質的なテーマが立ち現れてくる。プロセスが進むにつれ、これらの塊の内1つ2つが他よりも輝いているのがわかり始める。
③WHYを言語化し、磨きをかける
次のことを心がける。
・シンプルで明確であること
・実行可能であること
・他者にもたらす効果に焦点が置かれていること
・自分に共鳴する肯定的言葉で表現されていること
最終的に、WHYは下記の形式で表せるようになる。
「○○することで、○○になる」
左の○○は他者の人生にあなたがもたらす「貢献」を表す。右の○○は、あなたの貢献による「影響」である。
WHYは、永続的で、あなたの私生活と職業生活の両方に当てはまらなければならない。仕事用のWHYと私的なWHYの区別はない。
個人のためのWHYの見つけ方
①パートナーを見つけるストーリーの解釈には、パートナーという第2の目が重要になる。
②パートナーに説明する
③時間と場所を選ぶ
④ストーリーを集める
自然と最高の状態にある自分にスポットライトを当てるストーリーを探す。
⑤ストーリーを共有する
できる限り具体的にストーリーを語る。
⑥テーマを見極める
繰り返されるアイデア、言葉、表現、感情を見極める。
⑦WHYステートメントを下書きする