複利を理解し、お金を貯める
お金の習慣の中で大切なことの1つは、お金を貯めること。貯金を始めるのが早ければ早いほど、簡単にお金を貯めたり、増やしたりすることができる。多くの人は将来のために貯金をしようと考えるけど、今のために貯金をしておくことも大切だ。貯金の習慣を身に付ければ、何かお金を使う必要ができた時のため、やりたいことができた時のために備えておくことができる。
多くの人にとって貯金ができない理由の1つに、計画を立てていないということがある。しっかりと貯金の計画を立てることで、いくら貯めるか、いくら使うか、何に使うかを把握することができる。
お金を貯めることで一番すごいことは、何もしなくてもお金が増えていくこと。これは受動的所得というものの1つで、銀行が預金したお金に利子をつけてくれる。利子には単利と複利の2種類の利子がある。2つの違いは、単利は預けた金額(元本)に対してのみ支払われるのに対して、複利は元本に過去の利子すべてが加算されたものに対して支払われる。
世界で最も有名な投資家であるウォーレン・バフェットは複利について、次のことを言っている。
「私の財産は、アメリカでの生活、幸運な遺伝子、そして複利がうまく組み合わさってもたらされたものです」
この複利を計算式にすると以下のようになる。
複利 = P × (1 + i)n
→元本(P)=預金開始時の金額
→金利(i)=年率
→期間(n)=預金期間
複利で投資したお金を2倍にするのに必要な年数を計算するには、72を金利で割ればいい。
72 ÷ 8% = 9年
→金利が8%の場合、9年で投資を2倍にできる。
アインシュタインは複利について、次のことを言っている。
「複利は世界で8番目の奇跡だ。その仕組みを理解している人はその利子を稼ぎ、理解しない人はその利子を払うことになる」
リスクとリターンを理解し、投資する
投資をすれば、複利のような強力なツールを使って預けたお金を増やすことができる。投資をすれば、貯金で得られる銀行利子よりも大きな利益が得られるかもしれない。株式、債券、またはこれらを組み合わせて、様々な金融商品に投資することができる。
投資をすると、普通預金にお金を預けておく時よりも多く稼げるのは、「リスクとリターン」と呼ばれるものに関係がある。ある会社の株を買うということは、その会社にお金を賭けているということだ。もし、その会社がうまくいけば株価が上がる。逆に業績が悪くなれば、株価は下がる。これは運だけでなく、ちゃんとリサーチすれば、その勝率を上げていくことができる。
投資先を選ぶには、すべてリスクvsリターンをベースに考えればいい。リスクが高いものに投資すれば、他の投資よりたくさん稼げるかもしれない。しかし、その分他の投資先よりも価値が下がってしまうリスクも高い。
株式投資の利率は、年平均約8%まで上昇している。これは、投資利益率(ROI)が優れている、すなわち投資で儲けられることを意味している。しかし、これはあくまで平均値であって、ROIがマイナスになる年だってある。
投資をする時に、どの程度のリスクを取るべきか。それは、リスクを取ることに対して、自分がどのくらい安心していられるかによる。リスクの許容度が高いということは、リスクを取ることに抵抗がないということ。反対に、リスク回避とはリスクを取らずになるべく避けるということだ。どの程度のリスクを取るかを決めるには、次のいくつかの要素を参考にするといい。
- 年齢:若ければ若いほど、それを補う時間があるため、より高いリスクを取ることができる
- ライフステージ:年齢のようなもの
- 性格:ほとんどの人は生まれつきリスク回避型とリスク許容型のどちらかに分けられる
資産を運用する際にもう1つ重要なことは流動性だ。これはいかに簡単に、いつでも好きな時にお金を手に入れられるかということ。お金がすぐに引き出せないような状態にある場合、それは流動的とは言えない。
投資先を決めるには、そのビジネスについて、たくさんの質問をしていくといい。
- どのくらい収益があるか?
- ビジネスはどのくらい成長しているか?
- 競合相手は誰か?
- ビジネスはどの程度安定しているか?
- 会社の経営状況はどうか?
投資前のリサーチをし、それを管理するために、継続して追跡・監視をすることが重要である。投資は継続的なプロセスである。
投資の世界では「安く買って高く売れ」という言葉がある。言うのは簡単だが実際には難しい。人は何かを判断する時に、心理状態や感情に大きく影響される。しっかりと自分でリサーチをして、その情報に基づいた判断をして、辛抱強く行動しなければならない。大事なことは自分には時間があることを忘れないこと。賢い投資家は、ずっと先まで見通すことができる。