世界一楽しい仕事をしよう! KPG METHOD

発刊
2015年4月8日
ページ数
189ページ
読了目安
152分
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推薦者

レジャー産業のマネジメント
うどん専門店「つるとんたん」やホテルなどの施設を運営する企業カトープレジャーグループのマネジメントについて書かれた本です。

KPGとは

カトープレジャーグループ(KPG)は、いわゆるレジャー産業という、多種多様な業種、店舗、施設、ブランドが日々生まれる業界において、主にホテル、旅館、公共リゾート、レストラン、スパ、エンターテインメントのトータルプロデュースを行っている。

事業の特徴である、それぞれの地域の特性やニーズに合った店舗展開を行うため、すべてが全く違うコンセプトやオペレーションの仕組みが存在する。一つの業態・業種に特化していくやり方は効率的だが、画一的なサービスではいつか時代に合わなくなる。これからのレジャー業は,全国一律ではなく、地域に根ざした本物の味とサービスが注目される。

 

オペレーションで99%決まる

KPGは、総合的なレジャー事業開発の実現を基幹コンセプトとして「トータルプロデュース」をキーワードに、多岐にわたる事業を展開している。トータルプロデュースとは、想定したコンセプトに基づいて業態開発から日常のオペレーションまでを一貫して行い、その事業の収益まで責任を持つという独自のシステムである。一般的に、プロデュース業の多くはリスクを負わないので、ここがトータルプロデュース業との大きな相違点である。

 

マーケティング、コンセプトワーク、プランニング、オペレーションという4つの大きなフェーズをすべて任せて頂き、事業全体のスキームまでをコントロールするマネジメントを基本としている。プロデュースワークにおいて、事業における責任の所在を明確にし、目標を必達するという強い意志が、事業を成功させるためには不可欠な要素である。

 

また、レジャー事業成功の大きなポイントは、オペレーションにある。毎回、開業の挨拶の際に「施設開業日は命日である」とスタッフに話す。開業する日に向けて、インテリアも料理もすべてその時最高のものをつくるが、それ以降は、トレンドが過ぎていき、間違いなく設備や感覚、感性も古くなっていく。これを常に改善改革し、開業から変わらない新しさを保つ事ができるかは、日々のオペレーション次第である。

 

レジャー事業成功は、オペレーションで99%決まる。どんなに素晴らしい施設をつくったとしても、心ないスタッフのサービスや、出てくるお料理が冷めていれば、お客様の喜びとは一致せず、衰退していく。

トータルプロデュースの成功の鍵は、自己の責任をまっとうするというマインドと、感動を提供したいというメンタリティを共有し、チームごとに帰属意識を持って働くスタッフの存在が重要である。

 

スタッフ全員の心持ちが大切

KPGの事業成功の99%は現場の「頑張るオペレーション」により成り立っている。どんなに立派な施設でも、オペレーションが悪ければ、繁盛する事はない。当り前に「いらっしゃいませ」「ありがとうございます」を業務的に言っていては、お客様の感動には結びつかない。スタッフ全員が同じレベルで、どのような心持ちで言葉を発するか、立ち居振る舞いをするかが感動のオペレーションの最大の特徴である。

 

問題なのは、できる人とできない人がいる事や、できている人でもできない時がある事である。この凸凹をどうなくしていくかがポイントである。これは、できる人が躊躇なくダメ出しし、できない人が素直に学んでいけば向上できる。

 

スタッフ同士、感謝し合えるチームにはオーラがあり、これが業績にもつながっている。チームの全員がお互いに思いやれば、環境の良い職場となり、スタッフ間だけでなく、お客様にもその雰囲気が伝わり、必ず実績にもつながる。