たった1分で仕事も人生も変える 自己紹介2.0

発刊
2019年5月24日
ページ数
224ページ
読了目安
190分
推薦ポイント 4P
Amazonで購入する

Amazonで購入する

相手と信頼関係を構築する自己紹介メソッド
働き方の祭典「Tokyo Work Design Week」主宰者が、相手と信頼関係を構築するための自己紹介のメソッドを紹介している一冊。自己紹介を使って、相手と良好な関係をつくるために必要なことがわかります。

個の時代にこそ自己紹介をアップデートせよ

これから訪れる「人生100年時代」とは、人と人との関わり合いが中心になる社会である。そんな社会で最も必要なものが「信頼」である。

人が自立するために必要なのは、誰にも依存せず1人で生きていく力を身につけることではない。自立に必要なのは、依存先を増やすことである。そのために財産となるのは、個人のネットワークである。肩書きや役職だけでつながっている会社のネットワークではない。個人の能力や人としてのあり方によってつながるネットワークである。そして、個人のネットワークは、「信頼の創造」によって広げていくことができる。信頼関係を築くためには、自己紹介が役に立つ。

自己紹介は未来を紹介する

自己紹介における最大のミッションは、良好な信頼関係を築き上げることである。初めて会う人と挨拶を交わし、短い時間の中でお互いに信頼を勝ち得ることで、次のステップへ向かうことができる。

自己紹介で重要なことは、相手あってのコミュニケーションだということ。自身のみで完結させるのではなく、相手と一緒に作り上げるイメージを持つことが大切である。そして、相手の気持ちや行動を変えること。その中で最も大事なことが、相手の信頼を得ることである。

・名刺交換:信用の確認。過去の実績や成果物を価値があると評価する
・自己紹介:信頼の確認。過去の実績を信用し、未来のことも信じ評価する

「信頼」は右脳的で感覚的な愛妻さを含んだ関わり合いである。自己紹介は、眼の前にいる本人が信頼に値するのか感覚的に判断する。未来へ向けた対話である。

期待値をコントロールする

自己紹介において相手との信頼を築くために大切なのは「期待のマネジメント」である。期待とは、良い結果や状態を前向きに待つ感情である。初めて会った人の中から期待を生み出し、相手と自分との間にポジティブな感情を引き出すこと。そうした期待を生み出してコントロールしていくことこそが、自己紹介の成否を決める。

注意すべきことは、期待値をひたすら上昇させれば良いという訳ではないこと。期待値を上げたところで、中身が伴ってなければ本末転倒である。大事なのは客観的な期待値を適正な状態にコントロールすることである。

自己紹介でも実績をストレートに伝えつつ、相手に適度な期待を生み出すことが求められる。そして、その期待を良い意味で裏切っていった時に、期待を信頼に変えていくことができる。

自己紹介のうまい人は、自分と相手の未来を見据えて、自分に期待してもらうことに注力している。

最強の自己紹介

最強の自己紹介は、「未来→過去→現在」の順番で語る。最初に、相手との「未来」において「提供できる価値」が何なのかを簡潔に提示すること。「未来」から語ることができるかが、最強の自己紹介への第一歩である。

未来を語った後に、それを裏付けるための「過去」を語る。今までの実績や経験をいかに端的な言い回しで、相手の肚に落ちるか、そこから期待を生み出すかが大切である。具体的な数や価値の裏付けを行い、内容の信用度を高める。

最後に未来に向けて自分が何を目指しているのかを語る。「いま」目の前にいる相手ができることや相手にして欲しい要求を含めて、お互いに言葉のキャッツボールができる内容にする。

自己紹介の際には「名詞」ではなく「動詞」で語るのが大事である。人の思考は、動詞で語ることで、枠から抜け出すことができる。動詞を使って自由に発想し、相手との「未来」で「提供できる価値」を語る。