自分で自分を落ち着かせる方法
あまりに多くのことが一度に起きて、刺激を受けすぎると、私たちの心はパンク寸前の状態に陥る。脳が暴走モードに入り、これ以上処理できないと感じる。こうした精神的な限界を感じると、自分で自分の心を落ち着かせる「セルフスージング（落ち着かせること）」が必要になる時がある。
【心に余裕がない時の即効メソッド】
・余計な情報をシャットアウトする
「もうダメだ」と感じたら、例えば2時間と決めて、情報をシャットアウトする時間をつくる。頭がクリアになって作業がはかどり、ストレスも減る。
・腹式呼吸をする
何度か繰り返すと、呼吸が整い、リラックスする。
【パンク寸前の心を鎮めるための本格メソッド】
①一時停止ボタンを押す
他人や仕事のことは忘れ、次の予定についてあれこれ言ってくる心の声とも会話もしない。そういうことは気にせず、とにかく一旦立ち止まる。
②次の一歩に集中する
今すぐに取りかかれて、達成感を味わえるものを1つ選び、それだけに集中する。
③ネガティブな考えを一掃する
空想の大きなほうきを持ってきて、脳内で渦巻いている用事や不安や心配ごとを掃き出す。そうした考えを手放すと決める。
④心の「中身」ではなく「状態」に目を向ける
自分の思考の中身を変えようとするのではなく、それを生み出している心がどんな状態にあるかに目を向ける。自分の心の中の子供に注目して、その声に耳を傾けると、気分が落ち着く。
⑤自分にやさしくする
やれるだけやったら、その日はおしまいにする。こうすれば、無理に「全部やろう」をするより多くを達成できる。
マイナス思考のループから抜け出す方法
不安を燃料とした思考は、人の心にじわじわ染み込み、それにつれて無力感も増していく。この状態を変えるには、思考を自分の「望んでいるもの」に集中させ、「避けたいもの」には向けないことである。避けたい思考を抑え込もうとしてもブーメランのように戻ってくる。
【心に余裕がない時の即効メソッド】
・「自分いじめ」をやめる
言葉には力がある。自分自身に向けて「おまえは神経質だ／無能だ／臆病だ」と言うたびに、そうした性質を自分と重ね合わせて見ようとする。心の中で自分に毒づくのをやめることが鍵となる。
・「今、何をすれば自分の助けになるか」を考える
自分を考えの主軸に置くと焦点を切り替えることができ、気分も変わる。
【マイナス思考から抜け出すための本格メソッド】
①「気分」ではなく「目標」に沿って行動する
悲観的な気分になると、行動を起こすハードルが高くなる。そんな時は、今の気分はひとまず脇に置き、代わりに「自分がこの先どうなりたいか」に焦点を当て、それに沿った行動の計画を立てる。
②嫉妬をエネルギーに転換する
嫉妬を感じる相手を、自分を落ち込ませる存在だと思わず、気づきをもらえる「インスピレーションの源」として良い意味で利用する。
③悲観的な人と一緒にいないようにする
感情は伝染する。問題や目の前の障害ばかりを気にする人のそばにいると、ネガティブな影響を受けてしまう。
④「この人といると元気が出るか」を考える
相手が自分に望んでいると思われる姿に合わせて、自分自身を変えようとしてはならない。もしも自分が出来損ないのように感じられても、責められるべきは、自分をそんな風に扱ってくる人の方である。
⑤気分の上がることをする
地道に自分をケアすることで、自尊心が高まり、マイナス思考からも抜け出しやすくなる。
他者と幸せなつながりを築く方法
人間は元々、孤独でいる時間があまりに長いと調子を崩し、やがては病気になるようできている。これは全て、生物としての進化によるものである。他者といることで安心感を得ようとする人間の基本的な本能は、初期の祖先の頃から変わっていない。
【寂しくてたまらない時の即効メソッド】
・今日、知らない人一人に話しかける
日常生活で人に話しかけることには、想像以上の効果がある。たとえ見知らぬ相手でも話し出せば気分は上向く。
【孤独を乗り越えるための本格メソッド】
①自分の「内面」ではなく「行動」にフォーカスする
自分が「どんな人間か」ではなく、「どんなことをしているか」に意識を向ける。自分の行動に自覚的な人は、孤独感から抜け出してその状態を維持しやすい。
②他人の反応はコントロールできないことを受け入れる
他人の反応は予測できないので、あまり深刻にならず状況を受け入れる努力をする。
③話し上手ではなく聞き上手になる
良いつながりを築きたければ、「返事をすること」ではなく、「理解すること」を目的に話を聞く。
④自分以外の問題に目を向ける
1日の時間のいくばくかを他者に差し出す時、自分自身から意識をそらすことができ、孤独の痛みを感じにくくなる。また、自分も誰かの力に慣れるのだと気づくことで、幸福感が高まる。
⑤自分の機嫌は自分でとる
「一人きりの時間」を、足りなくなったエネルギーを補充するチャンスと見て、心安らげる一時を見つける。