ビジネスフレームワークとアートを学べ
ストライプインターナショナルは現在、アパレルブランド「earth music & ecology」をはじめ、日本国内外で30以上のブランドを展開。さらにファッションレンタルサービス「メチャカリ」、ECプラットフォーム「ストライプデパートメント」など新しいテクノロジーの活用による事業を行なっている。これだけ多様な業種・業態を展開できるのは、社長自身が学び続けなければならない、という危機感を常に持っているからである。
「ビジネスフレームワークとアート」「理論と教養」のバランスを意識していると、「大局観」が鍛えられる。大局観を持てれば、物事を深く考えることができ、多角的な視点で社会との関係性を見極めながら、状況に応じて適切なジャッジを下すことができるようになる。
フレームワークなどを駆使する「左脳的」な知識と、アートをはじめとする「右脳的」な教養を、自らバランスよく学ぶことが、これからのビジネスパーソンに求められる。
学びなおしでポジティブ思考になる
働く上でも、生きていく上でも、最も大事なのは「思考性」である。そして、思考性のセンスがいい人と良くない人、2つが世の中にはいる。前者が「ポジティブ思考」、後者は「ネガティブ思考」の人である。
ネガティブ思考の人は、会社や上司の愚痴ばかり言う。人の悪口や会社の批判を口にしても何も解決しない。ネガティブ思考の人は、キャリアも上がらず、起業しても倒産を繰り返し、勉強してもうまくいかないケースが多い。成功は自分の手柄として捉え、失敗は何かと言い訳したり、他人に押し付けようとする。当然ながら人から好かれず、人望もない。
ネガティブ思考の人が口にしがちなのが「忙しい」という言葉。そういう人は1日が30時間あっても同じことを言う。忙しいのは、単純に効率が悪いからであり「自分は仕事ができません」と宣言しているようなものなのに、本人は気づいていない。
一方、ポジティブ思考の人は、どんなことも前向きな言葉に変換する。仕事がどんなに忙しくても「めちゃくちゃ暇なんです!」と答える。また、何事にも積極的にチャレンジするので、情報がたくさん集まってくる。たとえ失敗しても自分の責任と捉え、他人の悪口も言わないので、人望も集まる。結果、ポジティブ思考の人は人から好かれ、成長し続ける。
「学びなおし」において最も重要なファクターが「ポジティブ思考」である。学ぶという行為において、思考はポジティブになる。現状に行き詰まりを感じた時こそ、「学びなおし」のチャンスである。いきなり難易度の高いことから始めるのではなく、自分ができそうなことから挑戦すればいい。
MBAを取得すべし
MBAの知識が少しでもあるだけで、ビジネスの可能性が広がるだけでなく、仕事のスピードが驚異的に上がる。過去の有名な事例を引用しながらフレームワークに落とし込んで話すと、会話のキャッチボールのスピードが違う。
MBAコースには、様々な年代、業種の人たちが学びにやってくる。キャリアを積んだ経営の先輩たちや、異業種で働くビジネスパーソンとの交流も、MBAコースで学ぶことのメリットの1つである。
アートに触れよ
イントレプレナー(社内起業家)が「1から100」を可能にするために有効な手段がMBAである。一方、「0から1」の新規事業を立ち上げるアントレプレナーが、MBAを使える武器にするために必要なのが「クリエイティブ力(創造力)」である。
クリエイティブ力を強化する方法が「芸術(アート)」である。ロジックで太刀打ちできない事態に直面した時、アートを通じて得られるクリエイティブ力や教養は助けになる。アートには答えがないため、作品を理解したいと思ったら深く考えざるを得ないのが面白い。