ストックビジネスの教科書

発刊
2015年10月20日
ページ数
237ページ
読了目安
249分
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毎月安定して稼ぐビジネスのつくりかた
「毎月安定した収益を得るビジネスモデル」を考えるための一冊。日銭稼ぎに陥り、自転車操業とならないためにはどうすれば良いのかを解説しています。

ストックビジネスとは

ストックとは、「継続的に利益をもたらすもの」の事である。ビジネスでは「ストック化」が完成しない限り、企業や個人の収入は安定せずに、自分が働き続けないと存続ができない、いわゆる自転車操業を余儀なくされる。

継続的な利益を上げる事ができる「ストックビジネス」では、雪だるま式に売上と利益が伸びていく。究極のストックビジネスは不動産である。無借金の不動産を所有する事である。土地のオーナーは、たとえ店子の売上が悪かったとしても、定期的に家賃が入る。もし建物がなくなっても、土地だけあれば、駐車場にもできるし、最終的に売る事もできる。このストックビジネスは、以下のとおり定義される。

①継続的にお金が入る
月単位など確実にお金が入ってくる。

②売る事ができる
その人に依存していない。

 

ストックビジネスの3ステップ

まずはフロービジネスをいくつか作り,その中で商品として耐え得るものを、段階を追ってストックビジネス化していくのも良い。

①「フロービジネス」を作る

②「フロービジネス」のストック化

③「ストックビジネス」を作る

商品をデザインする際には、2つのアプローチ方法がある。

①コンテンツの「質」重視型アプローチ
まずはコンテンツの質を高める事を最優先に考える。コンテンツの質さえ高めてしまっておけば、あとはどんなビジネスモデルを組もうとやりやすくなる。

②ビジネスモデル重視型アプローチ
サービスを重視する場合は、ビジネスモデル重視型のアプローチが良い。

 

17のビジネスモデルと8つの課金モデル

ストック性の高いビジネスモデルは、17個に分類される。そして、ストックビジネスでは、ビジネスモデルだけでなく、いかにそこからお金を生むのかという問題が常につきまとう。それぞれビジネスモデルは8つの課金モデルに分類される。

これらを1つあるいは複数組み合わせる事によって、無限のパターンを創出できるようになる。

①インフラ提供型:電話、ケーブルTV、プロバイダ
→固定課金

②賃貸契約型:賃貸住宅、レンタルオフィス
→固定レンタル料課金

③レンタル・リース型:レンタカー、リース複合機
→固定レンタル料課金

④ASP:情報共有サイト、有料アプリ
→固定課金

⑤スポーツクラブ型:スポーツクラブ、シェアオフィス
→固定課金

⑥定額メンテナンス型:掃除道具レンタル、定期清掃業
→固定レンタル料課金

⑦定期購入型:新聞、雑誌の定期購読
→固定レンタル料課金

⑧フランチャイズ型:フランチャイズ型飲食店
→ロイヤリティ課金

⑨協会認定型:◯◯協会
→認定料課金

⑩消耗品購入型:プリンターカートリッジ、カミソリの替え刃
→消耗品購入

⑪予約サービス型:歯科、マッサージ
→利用分課金

⑫教室型:英会話教室、塾
→利用分課金

⑬サービス型:WEB英会話
→利用分課金

⑭回数限定継続型:パートワーク型刊行物
→定期購読

⑮会員制型:会員制スーパー
→固定課金

⑯セキュリティー型:機会警備、保険
→固定課金

⑰友の会型:デパートの友の会
→積立課金

 

収益ユニットをつくる

継続的に安定した利益を得るための仕組みを「収益ユニット」と呼ぶ。この要因の値の変化によって、全体の収益が変わってくる。

「(基準の)収益」×「増加数」×「継続率」

・収益
ここでポイントとなるのは、値付けである。この値付け低く設定してしまうと、いくら月々の増加数が大きくても、また継続率が高くても、利幅が少ないので収益が上がらない。

・増加数
増加数は主にマーケティングによる。但し、「増加数」は増やすという事よりも、「保つ」事が重要である。なぜなら、毎月一定の増加数が計算できるようになると、収益ユニットが生む収益が安定するからである。

・継続率
12ヶ月後の更新する割合を示す。「継続率」という要素だけ、既存の顧客が対象になる。リピートの意思がある顧客のニーズを汲み取れずに機会損失する事を繰り返していると、いくら新規の顧客を増やしたところで、収益は安定しない。