イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」

発刊
2010年11月24日
ページ数
248ページ
読了目安
347分
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「圧倒的に生産性の高い人」にひとつ共通していることがある
外資系コンサルティング会社で経営コンサルタントとして働き、科学者として脳神経科学の研究を行ってきた著者が、優れた知的生産に共通する手法を解き明かす。

生産性をあげる価値のある仕事とは

価値のある仕事は、「イシュー度」と「解の質」の2つの軸から説明ができる。「イシュー度」とは「自分のおかれた局面でこの問題に答えを出す必要性の高さ」、そして「解の質」とは「そのイシューに対してどこまで明確な答えを出せているのかの度合い」となる。イシュー度の高い問題に対して質の高い解を出していくことが生産性を上げるコツ。

良いイシューの条件

身近にある「問題かもしれない」というものの多くが本当に取り組むべき問題ではなく、本当に取り組むべき問題というのは全体の2~3%。生産性をあげるにはあれもこれもとがむしゃらに取り組むのではなく「イシュー度」の高い問題を絞り込み、時間を浮かせることが不可欠。

良いイシューには1)本質的な選択肢である、2)深い仮説がある、3)答えが出せる、という3つの条件がある。

「イシューからはじめる」アプローチ

価値のある仕事を生み出すプロセスは以下の5つの工程からなる。
イシュードリブン:今本当に答えを出すべき問題=「イシュー」を見極める
仮説ドリブン①:イシューを解けるところまで小さく砕き、それに基づいてストーリーの流れを整理する
仮説ドリブン②:ストーリーを検証するために必要なアウトプットのイメージを描き、分析を設計する
アウトプットドリブン:ストーリーの骨格を踏まえつつ、段取りよく検証する
メッセージドリブン:論拠と構造を磨きつつ、報告書や論文にまとめる