未来の自分に向けてメモをとれ
メモの本当の効果は「考えるきっかけ」をつくる事である。技術を使わず、結果や情報だけを書き残したメモは、時間が経つと腐り、何が書いてあるか理解できないメモになってしまう。書いた時の記憶が薄れるため、メモを見てもどういう意図で書いたのかわからなくなるのである。だからこそ、いつでもメモを見るだけでその時の発言やポイントが思い出せて、何を考えるべきかが、すぐにわかるメモ。未来の自分に、考えるきっかけを残すメモを書くべきである。
まずはメモを見返している自分を想像し、「未来の自分」に教えるようにメモを取ること。どうすれば未来の自分に伝わるかを考える事が大切である。
「未来メモ」には3つの種類がある。
①「まとメモ」:頭が整理され、考えがまとまる
②「つくメモ」:アイデアがザクザク湧き出る
③「つたメモ」:大切な事が一瞬で伝わる
まとメモ
①3つの「◯」メモを取っている時、「これは重要だな」と思った情報や文章に「◯」を付ける。「◯」を付けて、見るべきポイントを明確にする。ルールは3つ。
・一度のメモで「◯」は3つまで
・どこかに書いてある事には「◯」を付けない
・「?」と思った事は「◯」をしておく
②矢印「←」
ランダムにあった情報を「←」でつなぐ。情報の関係が明確になり、情報がすっきりして、理解しやすくなる。「←」を使うと「原因→結果」や「ニーズ→メリット」のようなつながりに興味が生まれ、逆につながっていない部分に、疑問を持つ事ができる。この疑問から「新しい課題」が見つかる。
③記号 VS ? ◯× ☆ ⇔
好きが記号を使い、頭に思い付いた事を記号で残しておく。たくさん記号を書く必要はない。
④吹き出し
メモを少しだけ見返して、未来で考えるべき事を書く。後でメモを見た時に、迷う事なく行動を起こせる。書くポイントは3つ。
・起点ポイント(ここから考えよう)
・確認ポイント(ここを解明しよう)
・重点ポイント(ここを伸ばそう)
⑤デジメモ検索
Evernote、Googleドライブなどにデジタルメモを残し検索できるようにしておく。「タイトル」を工夫し、未来に自分が検索しそうなワードでタグ付けする。
つくメモ
①ハードルメモハードルを設けて、それを超える事をルールにする。「それは本当に、◯◯するか?」と「超えるべき目標」を設定する事で、アイデアの良し悪しを判断する基準ができる。
②マンガメモ
イラストやセリフを追加する事で、メモの中に共感できるポイントを増やす。
③ブラック三角メモ
2つの三角形を書く。左に送り手(商品)の情報、右に受け手(世の中)の不満を書く。この三角形の重なる部分、不満を解決するアイデア「隠れニーズ」を導き出す。
④ホワイト三角メモ
解決する課題を設定し、左の三角形にテーマに関連する情報を書き出す。右の三角形にターゲットの好きな事をリストアップする。この2つを結び付けて、面白い言葉をつくる。
⑤つなぎメモ
思い浮かんだ事を「←」でつないでいく。
⑥あまのじゃくメモ
「競合にやられたくないこと」「普通はやるはずのないこと」を想像してやってみる事で、新しい答えに辿り着く。
つたメモ
①「見出し」メモ「メモ年月日+クライアントと内容+打ち合わせのメンバー」を見出しにする。いい見出しを書くためには、「場所や理由」「人やモノ」「行為」の3つを組み合わせる。
②ズメモ
「大小」「設計図」「関係図」を書く。
③スピーチメモ
人の興味は「疑問と解決」の間にある。「書籍のタイトル」の手法を使って、言葉を生み出す。