選択がすべて
正しいものを「選択する力」があれば、目的がキャリアであろうと、結婚であろうと、商売であろうとうまくいく。望むものを手に入れたいのなら、「どこで戦うか」の選択が重要になる。人生で勝利しようと思うなら、まずは、確率の高い集団の中にいること。そして、そこから適切なものを「選択する力」を身につけることである。勝負の大半は、何を選んだかで決まってしまう。確率の低い場所を選んだ時点で、成功から遠ざかってしまう。
「選択する力」を身につけ、磨き上げることこそ、凡人が結果を出すための最良の方法である。努力が報われないのは「選択」が間違っているからである。努力の量や才能の問題ではなくて、努力する場所や場面が違うということである。努力よりも優先すべきなのは、選択である。
100%を求めず、試行回数を増やす
選択をする上で大切なのは「100%を求めないこと」である。100%当たる選択肢はない。ポイントは2つ。
①確率の高いものを選ぶ
②試行回数を増やす
人は「得をしたい」という気持ちよりも、「損をしたくない」という気持ちが強い。だから100%を求めてしまうが、100%は「詐欺の世界」にしかない。損を回避したいあまり、結果的に損をしてしまうことだってある。だから、1回で100%の結果を出そうとするのではなくて、試行錯誤を増やして、何回かチャレンジしてみて、最終的に成功すればいい。
ひとまず選択をする
今の時代、インターネットで検索をかけて膨大な情報を集めて、そのすべての選択肢の中から、最適なものを導き出そうとするが、結局、選択肢が多すぎて「選択を見送る」という選択をしてしまうことがある。
選択において大切なのは、正しさよりも、速さである。正しいかわからなくても、ひとまず選択をする。そして、間違いに気づいたら、やり直せばいい。たくさんの情報を集め、情報を吟味し、その結果迷いが生じて結論を先送りにすると、自信を喪失してしまう。だから次の2つを覚えておくのがよい。
①選択肢を過剰に増やさない
②選ばなかったことによる自信喪失を防ぐ
たとえ損をしても、こんな体験はめったにできないと考えてみたらいい。失うものに目を向けないこと。最悪失敗しても、絶対に得られるものがあるはずなので、「失う」から「得られる」に基準を変換することが大切である。
「選択基準」を明確にする
100%成功する選択肢はないけれど、「成功する確率の高い選択肢」はあるので、それを選ぶのが目利きの基本である。
評価基準を明確に持っていれば「自分に合う仕事」「自分に合う人」を選ぶことができるし、「自分に合っていない仕事」「自分に合っていない人」から逃げることも可能である。「自分に合っていない仕事」をいつまでもしていると、頑張っても結果が出ないため、「あいつは使えない」とレッテルを貼られ、自分のブランドが落ちてしまう。
ビジネスの世界では「目利き」や「選択」が済んだら、次は交渉が待っている。交渉で大切なのは「都合のいい相手」とだけ交渉できる状態をつくること。そのためには次の3つをあらかじめ情報発信する。
①ターゲットが誰かを宣言する
②価格帯を提示する
③「しないこと」「できないこと」を明確にする