メガヒット・マーケティングの法則

発刊
2021年1月26日
ページ数
221ページ
読了目安
249分
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推薦者

シンプルなマーケティングの基本原則
うまくいっているビジネスモデルに共通するマーケティングの法則を紹介している一冊。シンプルにわかりやすく、顧客にモノやサービスを買ってもらうための鉄則が書かれています。

顧客のリサーチし、顧客の望む未来を提示する

ビジネスの本質は、「集客」「教育」「販売」の流れに集約される。3つの流れを恋愛に置き換えると、以下の通り。

  • 出会い = 集客
  • デート = 教育
  • 告白 = 販売

 

3ステップの中で、最も重要度が高いのは「教育」。仮に出会いを重視して100人とデートをしても、魅力をアピールできなければ、最終ステップの告白は成功しない。チャンスは少なくても、デートを通じて魅力が正しく相手に伝われば、恋人になれる確率は大幅に上がる。ビジネスも同様である。

大半のビジネスパーソンは集客に力を入れている。しかし、広告やダイレクトメール、SNSなどに予算や時間を費やしてアクセス数を集めても、肝心の教育が疎かにになると商品は売れない。

 

ビジネスにおける教育は、2つの分解できる。

  • 事前教育:集客した顧客に商品の魅力をアピールする購入前の行動
  • 事後教育:一度商品を購入した顧客をリピーターにするための行動

 

より重要度が高いのは前者である。ビジネスにおける事前教育とは「商品の正しい価値をわかりやすく伝える」と定義できる。まず、伝える相手(顧客)が「誰か」を意識する。同じ商品でも顧客によって適切な伝え方は大きく異なる。事前教育の手段はターゲットによってまったく異なるため、あらかじめリサーチ(調査)し、相手の属性や背景を把握することが非常に重要である。

 

人々が購買意欲をかき立てられるポイントは2つ。これはビジネスにおいて必須中の必須であり、事前教育を成立させる上での最低条件である。この2つさえ押さえれば、購入に至る可能性は劇的に向上する。

①商品の購入によって得られる顧客の望む未来をイメージできるか

②イメージした望む未来を再現できるか

 

属性ごとの顧客情報を把握し、濃い顧客を増加させる

顧客情報を収集し、属性を分類する際には「マーケティングファネル」が役立つ。マーケティングファネルとは、顧客の購買行動を逆三角形の図で表したもの。

 

Webサイト閲覧:100,000人

↓ メールマガジンの案内

メルマガ登録:3,000人

↓ オンラインサロンの案内

オンラインサロン:1,500人

↓ オフラインサロンの紹介

オフライン:25人

↓ 営業によるアプローチ

コンサル:10人

 

ポイントは、属性ごとに顧客情報を把握すること。特に大きなキャッシュポイントになりうる深い層に属する顧客の情報は重要である。

  • 無料オファー    :PVやSNS等の無料で利用可能なコンテンツを広告代わりとして認知度を上げる段階
  • フロントエンド   :CD販売等の安価な商品を提供する段階
  • ミドル・バックエンド:有料ライブ等の高単価な商品を提供する段階

 

下の層へ推移するほど顧客の絶対数は減少するが、残った「濃いお客さん」は、高額な支出をする可能性が高い。リピート客になる可能性もあり、下層に属する顧客数を増加させる仕組みを構築することが、ビジネスを軌道に乗せるポイントとなる。

 

顧客を獲得するためには、単体では利益にならない無料オファーにも力を入れる必要がある。顧客が最初に接する最上位層の無料オファーに魅力を感じなければ、下層のフロントエンドやバックエンド等に興味を示すはずがない。無料オファーやフロントエンドの質を上げて、バックエンドの数を増やすのが大事である。

フロントエンドで利益を上げる必要はなく、最終的にはバックエンドで黒字化できれば問題ない。うまくいっているビジネスモデルは、すべてこの構造で回っており、持続可能なあらゆるビジネスモデルに踏襲されている。

  • 無料オファー:テレビ放映されるディズニー映画
  • フロントエンド:映画館
  • ミドルエンド:ディズニーランド、ディズニーシー
  • バックエンド:園内のホテル(ミラコスタ)

 

フロントエンドからバックエンドまでの誘導と仕組みを作ることこそ、基本的なビジネスモデルの構造なのである。