クリエイティブ思考の邪魔リスト

発刊
2016年7月20日
ページ数
256ページ
読了目安
302分
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クリエイティブになるための15のルール
デル、エイサー、マイクロソフト、フィットビットなどで活躍してきたマーケターが、クリエイティブな発想をするための考え方を紹介している一冊。いかに常識や既成概念にとらわれず、創造性を発揮すれば良いのかについて、様々なコツが書かれています。

クリエイティブ思考とは

問題を定義し、ぐるぐると遠回りしながら解決のためのアイデアをひたすら考え、それを実行に移し、フィードバックを得て、またひたすら考える。この「考える工程」を「クリエイティブ思考」という。この工程は、多くの場合、関係がない複数の事柄から得たヒントを元に価値を再定義している。

クリエイティブ思考を使える人と使えない人の違いは「どこかの時点で気づけるか、気づけないか」ということである。クリエイティブ思考を邪魔するのは、大体が過去の自分の経験や習慣、既存の規則や法則などの考えに固執するといった類いのものである。

クリエイティブ思考とは、あらゆる人が当たり前に持っているものである。そして日常のビジネスの現場や生活の中で利用すべき「力」である。クリエイティブ思考を使わないということは「自分は何も新しいことを考えません」と言っていることと同じである。

 

経験や習慣、前例にとらわれないこと

何か新しいことを考える上で、最も大切なのが「とらわれない」ことである。とらわれるとは、過去の自分の経験や習慣、既存の規則や法則などの考えに固執することである。「前例がないから、できません」と失敗を恐れ、どうせ試しても駄目だからという消極的な姿勢になることである。

規則や前提は、毎回同じことを考えなくていいようにするためのものなので、それを守ったり参照することが悪いわけではない。ただ、少しでも「?」と疑問や違和感を覚えたら、すぐに掘り下げて考えないと思考停止に陥る。

 

クリエイティブ思考の邪魔リスト

①制約を侮ってはいけない
制約がないことはクリエイティブ思考の邪魔をする原因になる。制約がないと焦点が絞れなくなってしまう。既存の制約を理解することによって、それをポジティブな方向に生かせる可能性は高まるし、自ら制約を作ることで物事を良い方向に導くことも可能である。

②名刺は名前以外を見ない
自分が年上だからとか、相手が年下だからとか、自分や相手の肩書を前提にして権威を発揮しようとすることで、自ら壁を作ってしまうことは多々ある。

③慎重に計画を練らない
インターネット上に様々な情報が公開され、多くのアイデアが転がっている今の時代、評論家になるよりは、今ある考えをもとに、とにかく行動に移すことの方が何倍も得るものがある。計画はほどほどにして、小さく始め途中で諦めずに続けることこそが、クリエイティブ思考を利用する土台を作る。

④周囲からの影響を軽く見ない
「変わらなきゃ」と思いながら変われないでいる人は、付き合う人を変えるのがいい。働く現場で成果を出すために、能力を向上させるには、周囲の人から良い影響を受ける必要がある。

⑤「知ったか病」に冒されない
自分にもまだ、知らないことやわからないことがあることをいつも自覚しておく。そして、世の中は常に変化しているのだから、以前はなかったものが新しく生まれている可能性があることも意識しておく。知らないことを認め、他の人から新たな情報を得ることが、クリエイティブ思考を利用する入り口である。

⑥他人を自分の「型」にはめない
他人を自分の「型」にはめると、自分の考えと違う部分が欠点として見えてくる。相手を新鮮な目で見るには「立場を入れ替える」ことである。

⑦「僕はハイヒールなんか履かない」と言わない
多くの女性は男性の立場も考慮して物事を考えたり、行動することができる。それなのに、男性はできる・できない以前に、女性の立場から考えようともしないことが多い。