時間をかけずに成功する人 コツコツやっても伸びない人 SMARTCUTS

発刊
2016年8月30日
ページ数
258ページ
読了目安
297分
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最短ルートで成功するための9つの法則
地道に丁寧にやっていても成功しない。いかに工夫して、賢く近道をするかが大事だとし、様々なエピソードをもとに最短ルートで成功するための共通項を紹介している一冊。

成功の最短ルートは従来のやり方と違うところにある

ショートカットとは単なる近道。「スマートカット(賢い近道)」とは、本来時間を取られるべきではないところをスマートに、つまり賢く回避しながら、力を入れるべきところに力を入れて大きな目的を達成する技だ。

イノベーションやキャリアづくりに対する考え方は、テクノロジー産業から一歩外に出ると、19世紀のまま時間が止まっているようだ。我々の能力は飛躍的に高まっているのに、ほとんどの人間は多くの人が通ったわかりやすい道を歩こうとする。がむしゃらに取り組むことはあっても、それがスマートなやり方かどうか疑問に思うことはまずない。その結果、コツコツやってもいっこうに伸びない。

常識や規範に立ち向かい、ごく短期間に信じられないようなことをやってのけるのは、ごく一握りの人間だ。人並み以上に優れた人々は、様々な分野でラテラル・シンキング(水平思考=既成概念にとらわれず、色々な角度から問題を解決する方法)を駆使して成功を掴んできた。慣れ親しんだ常識やルールにはいくらでも工夫の余地がある。

 

9つのスマートカット

①ラダー(成功の階段)ハックする
歴史に名を残す成功者たちはありきたりの方法で頂上を目指していない。1つの階段を途中まで上ったら、キャリアを変えて別の階段を駆け上がる。今ある実績を元手に投資し、さらに大きなリターンを狙う姿勢こそが大前提となる。

②メンターとともにトレーニングを積む
大成功を収めた多くの偉人は良き師、良き助言者に恵まれている。その道で成功を収めた先達からアドバイスを受けると、一足早く成功に辿り着きやすい。

③迅速なフィードバックで最適化する
1つの分野を極めた達人ほど、ポジティブなフィードバックよりもネガティブなフィードバックを好む。こうした人々は、褒められるよりも批判された方が行動を起こしやすくなっていた。我々は、ネガティブなフィードバックをもらうと、人格を否定されたかのように考える。大切なのは「自分自身の人格」と「失敗という行為」を切り離し、失敗の経験を客観的な実験と捉えることだ。これができれば、フィードバックの効果は何倍にも高まる。

④プラットフォームを活用する
プラットフォーム(整備された環境)を活用すれば、1から基礎を身につけるよりも速く基礎をマスターできる。計算能力よりも、独創性豊かな問題解決策を編み出すことの方がずっと意味がある。

⑤波を見つけて波に乗る
「運がいい」という現象は「タイミングよく、絶好の位置に居合わせる」ことだ。波に乗る方法は2つ。かなりエネルギーを消耗するパドリングをしながら波を探し回る方法と、遠くから大局的に波の動きを把握するパターン認識である。時間をかけて念入りにパターン探しをすれば経験不足の補完になる。

⑥スーパーコネクターを見つけ、自らもスーパーコネクターになる
目の前に1000人の群衆がいて、その一人一人と友達になるよりも、1000人の友達を持つ人間1人と友達になった方が話が早い。基本は、すでに大きな力を持つ人と手を組むこと。そのためには助けを求めるより、「与える」という行為が強力である。

⑦成功の連鎖をつくる
「勢い」は成功の重要な柱であると同時に、成功の予測材料である。勢いがあるように認識されるだけで、実際に勢いがあるのとほぼ同じ効果を持つ。勢いを味方につける秘訣は、自分の中に潜在的なエネルギーを蓄えておくことだ。不意に訪れたチャンスが何倍にも増幅される。

⑧シンプルを極める
大きいことがいいこととは限らない。いいものがたくさんあると、かえって厄介なこともある。あえて一歩下がることがスマートな一手になるケースもある。

⑨10倍思考を実行する
10倍の進歩を一気に達成するには、勇気と独創性が欠かせない。嫌が応にも常識や前提を捨てて、考えざるをえなくなる。