クリエイターズ・コード
ビジネスチャンスを見つけ商品を考案し、起業する能力は誰にでもある。何でもないアイデアを驚異的なビジネスに変える「クリエイター」は6つの大切な要件を備えている。
①ギャップを見つける
②光に向かって進む
③OODAループを飛行する
④賢く失敗する
⑤知恵のネットワークを築く
⑥小さなギフトを贈る
6つのスキルを結集すれば、何かを引き寄せる。味方になる従業員、顧客、投資家、様々な協力者が集まり、顧客は熱心なファンになり、従業員もサポーターになる。
並外れた起業家たちに共通する6つのスキル
①ギャップを見つける常に注意を払いながら、他の人が気づかないチャンスに目をつける。新たな可能性、埋めるべきギャップ、潜在的なニーズを見逃さない。クリエイターの典型的手法は次の3つ。
1.成功している手法を転用する
まず成功している理由や仕組みを調べ、真似るべき点と変更すべき点を考える。
2.問題を解明して新たなモノやサービスを編み出す
他の人が見逃すものに注意を払い、ほんのわずかな違和感に気付くと「なぜだろう?」と考える。
3.既存のコンセプトを組み合わせた独自の手法によって成果を生み出す
②光に向かって進む
クリエイターは常に将来に目を向け、自分が進むべき方向、まず注目すべき点をわかっている。共通しているのは、何か傑出したものをつくりあげるという決意である。「何が残されているか」を考える未来志向と「何をしてきたか」に注目する現状志向を比較すると、未来志向の方が成果につながりやすい。変動の激しい市場で前だけを向き、周囲を解析し、過去を懐かしむことなく先導役になる。
③OODAループを飛行する
状況やプロセスについてできる限り多くの情報を収集する「観察(Observe)」、情報の重要度を判断する「情勢判断(Orient)」、方向性を定めて1つの道を選択する「意思決定(Decide)」、判断を実行する「行動(Act)」の4つのプロセスを継続的に繰り返す。クリエイターは、環境を解析し、次々と判断して一連のサイクルを繰り返すので、動きの鈍いライバルより早く優位性を確立できる。
④賢く失敗する
賢い失敗とは、様々な状況を経験することである。クリエイターは失敗を克服し、調整しながら進む。臨機応変に対応し、修正を加えて前進する。クリエイターは欠点を隠さず、助けが必要な状況がわかる。
失敗から隠れようとせず、他の人達に失敗を隠そうとしない。このスキルの実践や習得過程では、いわゆる失敗確率を設定し、小さな賭けをしてアイデアを検証し、立ち直る力を養う。そうやって挫折を成功に導く。クリエイターが成功する大きな要因は「改善力」と「前進力」である。
⑤知恵のネットワークを築く
多面的な問題解決には、オンライン、オフラインでつながりのある多様な人材の能力を結集し、それぞれの考え方のベースとなっている多様な発想を活用する。そのために共有できる空間づくり、短期的なチームの結成、賞金コンテストの開催、仕事に関連するゲームづくりに努める。また、意外な相手とも連携する。
⑥小さなギフトを贈る
親切に相手をサポートし、情報を共有し、作業に協力し、仲間にもチャンスを提供する。すぐに事実が知れ渡るネットワーク社会では、寛大な行動によって生産性も高まる。