対峙力 誰にでも堂々と振る舞えるコミュニケーション術

発刊
2020年12月11日
ページ数
256ページ
読了目安
204分
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誰とでもフラットに接するための方法
どんな相手にも物怖じせず、フラットに接する力を身につけるにはどうすればいいのか。ホリエモンチャンネル等でMCを務める著者が、多くの著名人とやり取りする中で学んできたコミュニケーションで大切なことを紹介している一冊。

相手と対等に向き合うにはまず自分自身と向き合う

人と接する時、好き勝手に言いたいことをぶつけても相手には伝わらない。相手に合わせた話し方や言葉を選んで、相手の心に伝わるように話す必要がある。だから、「これをすれば必ず成功する」という、誰にでも通用するコミュニケーションの方法や魔法の言葉があるわけではない。自分らしさや意見・意志は保ちつつ、相手の性格に合わせてコミュニケーション方法を変えていける人が、柔軟に生き残っていける。

 

相手を認め、自分のことも認めてもらって話すこと。相手と対等な立場に立って、本気で向かい合っている。それが「対峙力」である。そうあるためには、自分自身とも本気で向き合うことが必要である。

人と対峙するために、他の場所から借りてきた鎧や剣で、武装する必要はない。まずは自分自身と向き合い、「これなら戦える」という自分の武器(長所)を知ること。そして、相手と場の状況を読んで、その武器を最大限に活かすことが大事である。

 

まず自分に求められることを100%できるようになる

自分がやりたいことに突き進むのは大切である。しかし、まずは今の自分に求められることを100%できるようになること。そうすればスキルを上げていけるし、「自分は世の中から見てどういう存在なのか?」がわかる。自分の得意なことで世の中を渡り歩いていけるようになる。

 

そもそも「やりたいこと」と「できること」のどちらか1つしか選べないわけではない。今はできることをして、その先にやりたいことをつなげていけばいい。自分ができることを1つずつ重ねていけば、自分だけの道ができる。人と違う道を通ると遠回りに感じるかもしれないが、その道が自分にとって一番の近道である。

 

台本ではなくチェックリストを準備する

台本があると、それ通りに進めることが正解だと思いがちである。しかし、フリートークやバラエティ番組では、台本を一言一句間違えずに読み切ることが大事なわけではない。誰かがデスクの上で考えた台本から面白いトークが生まれることは少ないし、本番は台本通りに進むとは限らないからである。

台本通りに進めようとするのではなく、相手に合わせて話すようにすること。「今、相手は何の話をしたいのか」「今日のお客さんはどういう状況か」と考えながら、アドリブで話していく。とはいえ、台本がない状態で、いきなり場を回すのはハードルが高いと感じるはず。

そこで「チェックリスト」を使う。チェックリストとは、台本に書かれている内容から「言わなければならない内容(要点)」を抜粋したものである。それを覚えられる範囲で、ざっくりとつくっていく。チェックリストは、自分の使いやすい形でつくればいい。

 

まず、事前の打ち合わせで「今回のゴール(目的)」と「そのポイント」を確認する。ゴールまで行ければ、ポイントはどの順番で出してもいい。頭の中で「言わなくてはいけないポイント」をリスト化し、どんどんチェックしていく。
チェックリストは「順番が決まっていない」「項目は別に誰が言ってもいい」という点で、その場その場に柔軟に対応しながら、仕事の目的を果たすことができる。

 

自分の長所を見つける

大物と呼ばれる人たちと対峙する日々を過ごす中で気づいたことは、一人ひとりのスキルに優劣はつけなくていいということ。誰かのすごいところを、あなたが持たなければいけないわけではない。あなたのすごいところは他にある。長所を1つでも持っていれば良くて、それだけで十分すごい。自信が持てないのは、そのことに自分で気づいていないだけである。自分の才能に気づくことができれば、それが対峙力となる。

 

まずは自分の長所を見つけるために、自分自身と対峙すること。そして求められることに対して、できることをたくさんする。その先にやりたいことへの道がつながっている。