チーズはどこへ消えた?

発刊
2000年11月30日
ページ数
96ページ
読了目安
73分
推薦ポイント 16P
Amazonで購入する

Amazonで購入する

人生を変えるかもしれない物語
IBM、アップル・コンピュータ、メルセデス・ベンツ等のトップ企業が研修テキストに使用したとされる、1999年度全米ビジネス書ベストセラー第1位の名著。
変化の激しい現代において、ますます必要とされるモノの考え方が記されている。

あらすじ

ある遠い国に2匹のねずみと2人の小人が住んでいた。彼らは毎日、自分たちの特別なチーズを見つけようと、長い間迷路を探しまわった。ネズミのスニッフとスカリーは、単純に試行錯誤を繰り返しながらチーズを探した。ある通路を進んで、何もなければ引き返し、別の通路を探す。

一方、小人のヘムとホーは、過去の経験から得た教訓と思考による方法をとっていた。2人はうまくいく時もあったが、人間の信念と感情がものの見方を鈍らせることもあった。

やがて彼らは、自分たちのやり方で、好みのチーズを発見する。

スニッフとスカリーは、毎朝、早起きして迷路へ急ぎ、目的地へ向かい、チーズに取りかかるのが日課となる。一方、ヘムとホーは、これで自分たちは安泰だと思い、チーズの近くに引っ越した。
ヘムとホーは、毎晩チーズをお腹いっぱい食べ、やがて慢心するようになった。

ある朝、二匹がチーズの場所に行くと、チーズがなくなっていた。

2匹は驚かなかった。置いてあるチーズが毎日、段々小さくなっていたのに気付いていたし、いずれなくなるだろうと覚悟ができていた。彼らは新しいチーズを探しに出かけた。

同じ日、ヘムとホーは、チーズの場所へやってきた。二人にとってはチーズがないことが、青天の霹靂であった。「チーズはどこへ消えた?」

2匹のねずみがすぐに新しいチーズを探しに行ったのに対し、2人はうろうろするばかりだった。2人は毎日、相変わらず同じことをし続けた。なくなったチーズの場所に行き、不安と失望を抱えて家に帰った。

やがて、ホーは新しいチーズを見つけに行こうとする。しかし、ヘムは耳を貸さなかった。ホーは何もしないよりいいと考えた。

ホーはチーズが見つからないかもしれないという恐怖を抱えながら、それを乗り越え、新しいチーズを発見する。過去を捨て去り、現在に適応することで、喜ばしい結末を迎えた。
その場所には、ねずみたちも、かなり前から到着していた。

ホーは、前進することに関しては、ねずみのスニッフとスカリーから有益なことを学んだ。彼らの人生は常に単純だ。状況が変わってチーズがどこかへ消えてしまうと、自分たちも変わってチーズを探しに出かける。事態をどこまでも分析しようとして、物事を複雑にしたりはしない。

物語の教訓

人は変化に対応することができるようになる。

・物事を簡潔に捉え、柔軟な態度で、すばやく動くこと。
・問題を複雑にしすぎないこと。
・恐ろしいことばかり考えて、我を忘れないこと。
・小さな変化に気付くこと。
・変化に早く適応すること。

最大の障害は自分自身の中にある。自分が変わらなければ好転しない。
そして、常に新しいチーズはどこかにある。