40歳でGAFAの部長に転職した僕が20代で学んだ思考法

発刊
2020年11月13日
ページ数
280ページ
読了目安
255分
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仕事ができる人の基本的な考え方
現在、GAFAの内の1社でシニアマネージャーとして働く著者が、20代の時に学んだロジカルシンキングや仕事の進め方を紹介している一冊。かつての上司から教えてもらった仕事の基本を会話形式でわかりやすく書いています。

全体像を考えよ

美味しいカレーを作るには、どうしたらいいか。仮に仕事で「カレーを作って」と指示された時に、材料のことばかり考えてしまう人が多い。しかも、そのカレーも「自分」が美味しいと思うカレーを作ろうとしてしまう。もっと周りを見て、サービスを提供する相手を見て、カレーだけじゃなく準備から提供の仕方までの「全体像」を見ないと、相手を満足させることはできない。そして、それを全部一人でやる必要はなく、できる人をアサインして「どう動いてもらうか」を考えることが大事である。

  • 自分の「考えている範囲」が狭くないか、全体像を確認すること
  • 何かを提供する時には、その提供先が誰か、ターゲットを明確にすること
  • 要素を洗い出し、ホワイトボードにその要素を整理して書くこと

 

「考える」とは「要素分解」すること

考えるには「要素分解」すればいい。高い視点から全体像を見て、それに関係する項目に分解していく。頭に思い浮かぶ項目だけに意識が集中するのは「思いつき」。思いつきで要素分解しても、抜け漏れが圧倒的に多くなる。まずは深く掘り下げる前に、横に広く考えて範囲を洗い出すことが重要である。こうして思考範囲を広げていくことが「考える」ということである。

  • 「考える」とは、高い視点から全体像を見て、関連する項目に要素分解していくこと
  • 出てきた項目を縦に深く掘り下げる前に、まずは思考を横に広げること

 

要素分解で意識すべきこと

物事を深く考えるためには、次の3つのポイントがある。

  1. 視野を広げる:情報を集める領域を意識して広げる
  2. 視座を高める:自分が見ている場所の高さを意識的に変えながら考える
  3. 視点を増やす:一方向から見るのではなく、多面的に見る

 

抜け漏れが激減する要素分解の方法

要素分解する時には、次の4つの思考フレームを当てはめて考える。

  1. 水平思考:類似性、関連性を考えることで、視野を広げていく
  2. 垂直思考:MECEに分ける、5W1Hを考える
  3. 思考の高さを変える:いろんな視座で再度見てみる
  4. 時系列を変える:1〜3のプロセスを過去、未来の視点でも考えてみる

 

この1〜4のプロセスを1回だけで終わらせるのではなく、行ったり来たり何回も繰り返すことで、どんどん思考が深まっていく。

 

ボックス思考

人は話を聞く時に、先い「大きく分けて、いくつの話に分かれているのか」「それぞれの話でいくつの焦点があるのか」といったことがわかっている状態だと、理解力が飛躍的に上がる。先に「話が入る箱」に分類した上で話をすると話を受け取る側が聞きやすい。

話をする時も、話を受け取る時にも、自分の頭の中に箱を作ってそこに入れていくと良い。

  1. 先に対比する枠を作って、そこにコンテンツを入れられるようにする
  2. 対比するコンテンツを対にして入れる
  3. 共通点は最後にまとめて伝える

 

ボックスの組み合わせ方は、基本的に単純で、大きく分けると次の3パターンしかない。

  1. ボックスを横に並べる(水平思考):並列か対比の内容を入れる
  2. ボックスの中にボックスを入れる(垂直思考):具体的な内容を入れる
  3. ボックスを線でつなげる:補足説明