全体像を考えよ
美味しいカレーを作るには、どうしたらいいか。仮に仕事で「カレーを作って」と指示された時に、材料のことばかり考えてしまう人が多い。しかも、そのカレーも「自分」が美味しいと思うカレーを作ろうとしてしまう。もっと周りを見て、サービスを提供する相手を見て、カレーだけじゃなく準備から提供の仕方までの「全体像」を見ないと、相手を満足させることはできない。そして、それを全部一人でやる必要はなく、できる人をアサインして「どう動いてもらうか」を考えることが大事である。
- 自分の「考えている範囲」が狭くないか、全体像を確認すること
- 何かを提供する時には、その提供先が誰か、ターゲットを明確にすること
- 要素を洗い出し、ホワイトボードにその要素を整理して書くこと
「考える」とは「要素分解」すること
考えるには「要素分解」すればいい。高い視点から全体像を見て、それに関係する項目に分解していく。頭に思い浮かぶ項目だけに意識が集中するのは「思いつき」。思いつきで要素分解しても、抜け漏れが圧倒的に多くなる。まずは深く掘り下げる前に、横に広く考えて範囲を洗い出すことが重要である。こうして思考範囲を広げていくことが「考える」ということである。
- 「考える」とは、高い視点から全体像を見て、関連する項目に要素分解していくこと
- 出てきた項目を縦に深く掘り下げる前に、まずは思考を横に広げること
要素分解で意識すべきこと
物事を深く考えるためには、次の3つのポイントがある。
- 視野を広げる:情報を集める領域を意識して広げる
- 視座を高める:自分が見ている場所の高さを意識的に変えながら考える
- 視点を増やす:一方向から見るのではなく、多面的に見る
抜け漏れが激減する要素分解の方法
要素分解する時には、次の4つの思考フレームを当てはめて考える。
- 水平思考:類似性、関連性を考えることで、視野を広げていく
- 垂直思考:MECEに分ける、5W1Hを考える
- 思考の高さを変える:いろんな視座で再度見てみる
- 時系列を変える:1〜3のプロセスを過去、未来の視点でも考えてみる
この1〜4のプロセスを1回だけで終わらせるのではなく、行ったり来たり何回も繰り返すことで、どんどん思考が深まっていく。
ボックス思考
人は話を聞く時に、先い「大きく分けて、いくつの話に分かれているのか」「それぞれの話でいくつの焦点があるのか」といったことがわかっている状態だと、理解力が飛躍的に上がる。先に「話が入る箱」に分類した上で話をすると話を受け取る側が聞きやすい。
話をする時も、話を受け取る時にも、自分の頭の中に箱を作ってそこに入れていくと良い。
- 先に対比する枠を作って、そこにコンテンツを入れられるようにする
- 対比するコンテンツを対にして入れる
- 共通点は最後にまとめて伝える
ボックスの組み合わせ方は、基本的に単純で、大きく分けると次の3パターンしかない。
- ボックスを横に並べる(水平思考):並列か対比の内容を入れる
- ボックスの中にボックスを入れる(垂直思考):具体的な内容を入れる
- ボックスを線でつなげる:補足説明