損害保険代理店の教科書

発刊
2020年9月30日
ページ数
248ページ
読了目安
219分
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推薦者

保険代理店の始め方
損害保険代理店として、全国トップ0.3%に認定されている著者が、損害保険代理店ビジネスの始め方と成功させる秘訣を紹介している一冊。一見、離職率が高そうな業態に見えるが、きちん中身を知れば誰でも稼げるビジネスだと書かれています。

保険代理店の始め方

「損害保険代理店をやりたい」と思った時には、まず損害保険会社に入社するのが一般的である。どこの損害保険会社でも、将来的に代理店を始めたい人を雇って、研修を通じて独立をサポートするという制度を設けている。この研修制度を利用するメリットは、どのように仕事をするのか、きちんとしたカリキュラムが作られていること。損害保険会社にはちゃんと教科書があり、カリキュラムが用意されていて、先生もいる。

但し、1つだけ多くの人がクリアできずに辞めていくハードルがある。それが「3ヶ月ごとに雇用更新あり」という条件である。研修制度を利用している間は、その3ヶ月ごとに売上のノルマが与えられる。勤務期間は最長60ヶ月で、その間にノルマ達成のチェックが20回行われることになる。

とはいえ、一定の基準をクリアしていれば、最長まで到達しなくても代理店として独立することは可能である。大切なのは、ノルマを達成し続けることではなく、独立後にきちんと生計を立てられるくらい、保険会社との雇用契約期間中に成長できるかどうかである。

 

損害保険はストック型ビジネス

損害保険の主力商品は、自動車保険と火災保険である。そのため、ほとんどのお客様は基本的に1年契約となる。そして、ほとんどの人が継続契約をして、代理店にはそのたびに手数料収入が発生する。

 

・年間保険料5万円の火災保険の契約の場合、代理店の手数料収入は1〜1.5万円。
 2年以降も契約が続けばほぼ同額の手数料を得ることができる。

 

損害保険は一度気に入ってもらえば、よほどのヘマをしない限り継続率90%以上確保できる。毎年契約が更新されるので、新規契約を取り続ければ、どんどん収入が積み重なる。

 

生命保険とどちらが良いのか

生命保険は初年度の手数料が大きく、初年度以降の手数料が少なくなる。そのため、生命保険の場合は、毎年新規の契約者を取り続けなければならない。これは、損害保険と比べるとかなりハードルが高い。

 

・月々の保険料が5,000円で年間6万円の死亡保険の場合、初年度の手数料は4万円。

 2年目以降8年目まで年8,000円。9年目以降はゼロ。

 

生命保険で1,000万円の手数料を稼ぐ場合、ごく一般的な死亡に備えた保険を100人に販売することになる。一方で、損害保険の場合、1,000万円の手数料を稼ぐとなると、ごく一般的な自動車保険を700台分販売しなければならない。

単純に人数だけで計算すると、損害保険の方が7倍大変そうだが、損害保険は継続率が高いために有利である。

 

損害保険代理店がやるべき大事な仕事

損害保険代理店の仕事の真髄は「よろず屋」である。何かしらお困りごとを抱えている人の話を聞くのが、保険代理店の仕事である。自分1人では解決できないことは、解決できる人に相談するか、間を取り持つ。弁護士、社労士、税理士、不動産業など、協力してくれる仲間をつくるには異業種交流会が便利である。腕のいい仲間をたくさん作り、要所要所で相談する。必要なお客様を紹介すれば、その人にも喜ばれる。

こうしたことを続けているうちに、信頼を得て、保険契約に結びつけることができるようになる。仮にそのお客様から契約を直接頂けなくても、誰か周りの人を紹介してくれることもある。

 

重要なのは、保険のニーズが発生した時に、真っ先に自分を思い出してもらうこと。保険代理店は、事前告知産業である。「保険の仕事をしている」という情報だけ与えたら、売り込みに行くのではなく「保険と言ったら○○さん」というように覚えてもらうことが最重要である。そのために、日頃からお困りごとの手伝いや有益な情報を提供する。