人生の方程式
稲盛和夫さんによる「人生の方程式」とは次の通りである。
人生・仕事の結果 = 考え方 × 熱意 × 能力
この方程式の中の、考え方は「マイナス100からプラス100」まであり、熱意と能力は「ゼロからプラス100」まである。ポイントは掛け算になっているところ。そして、考え方だけが「マイナス100」から始まっているということが重要である。
自分の能力が低いとか、有名な学校を出ていないとか、生まれ育った環境が悪いとか、自分にはいろいろなマイナスがあると思っていたとしても、熱意と考え方次第では、人生と仕事の結果をいくらでもプラスにできる。一方、考え方が0.001でもマイナスであったとしたら、能力が高くても、熱意が大きくても、結果はマイナスになってしまう。つまり、考え方をプラスにしていくことが、人生を幸せの方向に導く。
自信をつけるにはどうするか
努力と行動の量に比例して自信はついてくる。努力も行動もしていなくて本物の自信がつくわけはない。そして、他人と比較しているから、どんどん自信がなくなってくる。他人と比較するのではなく、自分自身の良さをもっと引き出すことに力を注ぐべきである。自信をつけるために行った方がいいことは3つ。
①これだけは誰にも負けないという何かをつくる
誰にも負けないというものを仕事の中でつくる。
②自分との約束を守る
どんなに小さい約束事でも、決めたことは必ず実行する。口約束はしない。
③目の前にあることに全力をあげる
仕事をしている時間は、仕事に集中する。目の前にあることに全力をあげることを意識する。
一つのことは紙一枚ほどの差かもしれないが、それが十枚百枚千枚と積み重なって束になると、いつの間にか大きな差になる。そして、ちょっとずつ自信がついてくる。
プラス思考になるためにはどうすればいいのか
人の脳は構造上マイナス思考にできている。人間は野生動物と違って弱い生き物だから、脳は常に「何か起きたらどうしよう」とマイナスに考えて危機管理を行っている。だからプラス思考は、かなり意識しないとできない。プラス思考の基本は5つ。
①「今知ってよかった」と思い、先を考える
今知らなかったら、知らないまま死んでいたかもしれない。今知って、これからどう変えていくかは自分次第である。
②人は幸せになるために生まれてきている
自分が今、不幸だと感じるとすれば、すべて自分の責任である。周囲のせいではなく、自分自身がマイナスな考え方をしていたり、怠けていたり、態度が良くないから不幸なのである。
③すべてに感謝する
究極的には、生きていることに感謝をする。
④プラス語を使う
自分が発している言葉が自分の人生をつくる。良い人生を生きたいのであれば、プラスの言葉=プラス語をたくさん使うことを意識する。
⑤因果応報
すべての物事には原因と結果がある。因果応報とは、良いことをすれば良いことが返ってくるし、悪いことをすれば悪いことが返ってくるということ。「すべて自分の責任だ」と考えれば、自分が変わるしか方法がない。