初対面でも話しがはずむ おもしろい伝え方の公式

発刊
2016年12月28日
ページ数
240ページ
読了目安
189分
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推薦者

誰でも使える面白い話をするテクニック
「世界ふしぎ発見! 」などを担当する放送作家が、面白い話をするための原理原則をわかりやすく紹介している一冊。

「おもしろくない話」の共通点

①ハイ・テンションで自分も周りも疲れてしまう
ハイ・テンションな人は空回りしがち。極めて少ない言葉数で、おいしいところを持っていくのが理想的。

②ひとつの話がダラダラと長い
「おもしろい話」をしたいなら、むしろ相手に積極的に話をさせる。

③ウケを狙いすぎて外してしまう
ウケを狙おうとする下心は、聞き手に伝わる

④ウケたいがあまりデリカシーに欠ける
誰かを傷つける皮肉やシニカルなジョーク、嫌味混じりの冗談は慎む

⑤「自分をかっこよく見せたい」と考えている
ちっぽけなプライドにこだわる人は、自慢話や言い訳が多かったりして、面倒な人と思われる

⑥「おもしろい話=笑わせること」だと考えている
「話の面白さ」の判定基準は「笑えるかどうか」だけではない。結末が気になる話や思わず感動してしまう話、知的好奇心をくすぐられる話などにも人は興味を示す

おもしろい伝え方の公式

空気を読む × 笑いの原理 × 伝える技術

とにかく「場の空気を読む」ことがすべての土台。その上で「笑いの原理」を理解して、「伝える技術」を使って効果的に伝える。

空気を読む

「空気を読む」ことこそがあらゆるコミュニケーションの基本中の基本である。コミュニケーションは基本的にアドリブだから、その場の空気のそぐわないタイミングの悪い発言は、どんなにしゃれたユーモアでも、ウィットに富んだジョークでも確実にスベってしまう。

「空気の流れ」とは、「どういう人たちが」「何のために」「どこに向かっているのか」といった、目的や方向性のことである。まずはそこに集まっているのは、どういう人たちかを見極める。多くの場合、空気の流れは、その場で最も影響力のある人に配慮している多数派が作り出している。誰がどの程度の影響力を持っていて、それぞれの構成員がどんな役割を果たしているのかを把握することで、空気の流れはかなり見えてくる。

空気を読むために最も必要なことは「観察力」である。すべてのコミュニケーションにおいて最も大切なのは「自分が相手にどう思われているか」ではなく、「相手がどう思っているか」である。自分に向けていた注意を相手に向けることが大切である。

笑いの原理

人は緊張が緩和された時に笑う。マジメ(緊張)が緩んだところに、笑いが生まれる。これを「緊緩(キンカン)の法則」という。

①緊張→緩和(倒置法)
「先週、洋服を買ったんだけど、もう大ショック!」
「A子とモロ被りだったのよ」

②自慢→自虐
「ついにBMWを買いました!」
「中古車を72回ローン! 6年がかりで払います」

③思い込み(予想)→裏切り
「すぐにできるツマミは枝豆、キムチ、もつ煮ならすぐです」
「じゃあ、ポテトグラタン下さい」

④謎→解決
「最近なぜか夜眠れなくて」
「昼間はぐっすりなんだけど」

⑤権威→失墜
「先輩、ヒロコ先輩が怒ってますよ」
「あら私、ヒロポンの逆鱗に触れたかしら?」

⑥たとえる→結びつく
「この煎餅は固いな」
「まるで山田部長の頭ですね」

⑦たとえ→ツッコミ
「11月に冷やし中華始めましたくらい遅いよ!」

⑧ノリ→ツッコミ
「お前、顔が長いな」
「そうなんですよ、もうネクタイより長いですから」

⑨あるある→ツッコミ
「好きな子の直前で曲が終わるフォークダンスくらい残念」

伝える技術

伝え方のコツはたった1つだけ。相手の頭の中に映像が浮かぶように話すことである。話の面白い人とそうでない人の違いは「頭の中に、先に映像を浮かべること」である。