ビジネスモデルの定義
世界のすべてのビジネスモデルイノベーションは55パターンのビジネスモデルに基づいて構成されている。ビジネスモデルとは次の4軸で、価値創造と収益化の構造を定義したものである。
①顧客軸(Who):自社の対象顧客は誰か?
②提供価値軸(What):自社が顧客にもたらす価値は何か?
③提供手段軸(How):自社の製品やサービスをどのように提供するか?
④収益モデル軸(Why):なぜ自社が儲かるのか?
ビジネスモデルのイノベーションでは、これら4軸のうち2軸以上を刷新する。
ビジネスモデル・ナビゲーターとは
ビジネスモデル・ナビゲーターは行動を促す手法であり、ビジネスモデル・ナビゲーターを使えば、どの企業でも業界の常識を打ち破りビジネスモデルを革新できる。ビジネスモデル・ナビゲーターの根本思想は、成功モデルの創造的模倣を行い、かつモデル組み換えを行うことで、成功するビジネスモデルを生み出すということである。
イノベーションは、別の業界、市場、状況において実績がある施策の流用であることが多い。新たなプロジェクトやイノベーションを構想するたびに、何度も車輪を発明する必要はない。すでに存在するものから着想を得るべきだ。研究結果によると、成功したビジネスモデルイノベーションのおよそ9割は実際には既存のビジネスモデル要素の組み合わせである。つまり自社業界に合わせて成功パターンを、理解、変換、再構築し適用することでイノベーションを生み出せるのだ。
ビジネスモデル全55パターン
55種類のパターンを適用する方法は2つある。
①類似の原則
自社の内側から出発して外側に展開していく。
②対極の原則
全く関連のない業界のビジネスモデルと自社の既存ビジネスモデルを突き合わせ、現状のビジネスモデルに想定されるインパクトを検討する。
※参照:55種類のパターン
http://www.bmilab.jp/bmn-wp-japanese
ビジネスモデルイノベーション10の鉄則
①経営トップの支援を得ること②組織横断チームで臨むこと
③変化を受け入れ、他人の指摘を真摯に受け止めるべく、心の準備をしておくこと
④55枚のビジネスモデルのパターンカードを使って社内の常識や業界の常識を乗り越えること
⑤オープンな文化を作ること
⑥繰り返しの手法を使い、何度も何度もやり直すこと
⑦自分たちのビジネスモデルの仮説にのめり込まないこと
⑧プロトタイプ手法でリスクを限定すること
⑨新たなビジネスモデルがうまく成長するように必要な肉付けをしてやること
⑩先頭に立って変革のプロセスを進めること