逆説のスタートアップ思考

発刊
2017年3月8日
ページ数
272ページ
読了目安
308分
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爆発的な成長を遂げるベンチャー企業の生み出し方
急成長を遂げる事業を作りだすには、物事をどのように考えるべきか。
爆発的な急成長を遂げたスタートアップを事例に、そのアイデアの生み出し方から戦略までを紹介している一冊。

逆説のスタートアップ思考

短期間で急速に成長する一時的な組織体のことを「スタートアップ」と言う。急成長を目標にするスタートアップの世界では、普通のビジネスの考え方や起業の方法論がうまく当てはまらないことが多くある。その最も特徴的なところは「スタートアップは反直観的である」という点にある。スタートアップとしての良いアイデアや良い戦略には、往々にして「自分の直観的な判断が間違っている」ことや「一見、真理にそむいているように見える」ものが含まれる。

成功するスタートアップのアイデアの特徴

①不合理な方が合理的
マーケットが合理的に動いていれば、急成長するチャンスは頭の良い人達によって既に狩り尽くされているはずである。しかし、いくつかのスタートアップはGoogleやFacebookといった巨人たちに先駆けて優れたアイデアに辿り着き、実行し、急成長を遂げている。それに対する答えこそ、急成長したスタートアップのアイデアが、一見悪いように見える、正に「不合理なアイデア」だったからである。だからスタートアップは誰も手を付けていないアイデア、他人からは悪く見えるようなアイデア、まだ世間的なコンセンサスが取れていないアイデアを選ぶ必要がある。そしてそれが正しい場合、事業は急成長を遂げることができる。
ただし、ほとんどの悪く見えるアイデアは単に悪いアイデアである。さらに判断を難しくするのは、過去に失敗した悪いアイデアだからといって、今失敗するとは限らないという事実である。そのため、アイデアそのものの良し悪しではなく「なぜ今」このアイデアは悪いように見えて実は良いのかを説明できる必要がある。

②難しい課題ほど簡単になる
難しい課題の方が簡単になる理由は以下の通り。

・周囲からの支援が受けやすくなる
社会的意義のある事業やミッションのある事業は、協力を取り付けるのを簡単にしてくれる

・優秀な人材採用につながる
ミッションを持って動くスタートアップの場合、優秀な人材が集まる傾向にある

・競合がいないマーケットに進出できる
面倒な仕事は誰もがやりたがらないため、大きな課題と市場が手付かずで残っている場合がある。

③本当に良いアイデアは説明しにくい
反領域と呼べるような、新しくも小さな領域を積極的に切り開くことこそ、スタートアップが新たな価値を作って独占し、急成長を遂げるための要諦である。こうした反領域的な課題や説明しにくいアイデアを探すためには、一時的な流行ではなく、世界中の多くの人が今見落としているアイデアを見つける必要がある。
そして、スタートアップのアイデアは「考え出す」のではなく「気づく」ものである。無理やりひねり出すアイデアから始めるのではなく、自分の経験から有機的に生まれてくるものから始めるべきである。だからまず、自分の体験や周りの人たちのやっていることに注意を払ってみることである。

④スタートアップの成功はべき乗則に従う
スタートアップの成功を左右する要因に「急成長する市場を選ぶ」というものがある。しかし急成長する市場の選択は非常に難しい。なぜなら急激な変化とは徐々に始まるものであり、数字にはなかなか現れにくいものだからである。急激な変化がこれから起こることを予期できるのは、市場分析や理論ではなく、自分自身の気づきである。