ビビりの起業法

発刊
2020年5月8日
ページ数
240ページ
読了目安
246分
推薦ポイント 2P
Amazonで購入する

Amazonで購入する

推薦者

ビジネスを立ち上げる時に気をつけること
様々な失敗から商売の本質を学び、着物リサイクル事業や放置自転車の撤去事業で成功してきた著者が、スモールビジネスを立ち上げる時の心得を書いた一冊。先入観によらず、客観的にビジネスの可能性を追求し、リスクを避けながら事業を立ち上げる手法を紹介しています。

「ビビりの商売」の心得

①ダメだと思ったらすぐに引く

ちゃんとやれば、商売は誰でも結果を出せる。本来、商売はイチかバチかでやるものではない。世の中で正しいとされているビジネスの手法をコピーしていれば、大きく外すことはない。商売とは、簡単に言えば、安く仕入れて高く売ること。

もちろん、具体的な1つ1つの選択には、結果としてうまくいかないこともある。だから小さな手をたくさん打って、基準に合わない結果が出ればすぐに引く。それで別の選択肢を試してみて、うまくいくようであればそちらへ進む。思い込みで1つの道にすべてを賭けてしまうから、どこかでギャンブル的な要素が強くなってしまう。

 

②「自分の考え」を入れない

失敗する人は「自分の考え」に固執するからである。自分の感情や欲、主観で動くから失敗してしまう。ビビりの商売を構築する時には、自分の考えをルールの中に組み込まないようにすることが大事である。

 

③商品やサービスを軸に考えない

商売を始めようとすると、みんな商品やサービスから考え始める。しかし、「これを売ろう」と決めた瞬間に、そこに「自分の考え」が入り込む。「これはみんなに必要とされている商品だ。絶対に売れるはず」と考えてしまう。売れるかどうかは売ってみなければわからない。売れないのであれば、その商品を扱うべきではない。

 

④「集客」と「セールス」がすべてと知る

ビビりの商売では、商品やサービスは何でもいい。仕組みさえつくっておけば、売るものは問わない。みんな、流行っていたり、高品質だったり、差別化されていたりする商品を売ろうと考える。それは、結局「集客」と「セールス」をしやすくするため。でも、そうした商品だけに頼ってしまうと、何かの理由で売れなくなった瞬間に商売はストップする。この世に、ずっと売れ続けるものはない。

必要なのは「集客」と「セールス」。やるべきなのは、商品とお客さんをつなぐこと。そう理解するだけで、可能性は無限に広がる。

 

⑤1つ1つ「テスト」で明らかにしていく

集客とセールスの仕組みをつくるために必要なのは、「テスト」の繰り返しである。問題が明確になれば解決するための手を打てる。問題を発見するために1つ1つの業務を細分化して、問題を解決するために、テストを繰り返す。

テストを繰り返して、客観的事実だけを見て判断を重ねていく。自分の感情や考えは一切入れない。それを徹底していくと、個人の能力や判断に依存しない、再現性の高い商売の仕組みをつくることができる。

 

⑥お金がないことを前向きに受け止める

お金がないという条件の中でどうすればいいのかを考えることで、アイデアが生まれる。制約があれば知恵を出すしかない。だからより深く考えることができる。

 

⑦ビジネスの常識を疑う

戦うのは、大企業とは全然違う場所。ビジネス理論は必要ない。ビビりの商売をやっていく上では、そのやり方や常識を正義とすることは危険である。

 

⑧目の前の出来事に一喜一憂しない

1つ1つの行動に対する結果は様々である。結果が良かろうが悪かろうが、同じ価値である。打つ手を外したとしても「ダメだった」という結果が得られるので、次を試せばいい。できるだけ冷静に、事実を事実として受け止める意識が必要である。

 

商売のタネの見つけ方

世の中の商売はすべて、問題解決の代行で成り立っている。商品から考えるのではなく、「世の中にはどんな問題があるのか」を探す方が早道である。大きなニーズを知って、その問題解決ができる商品やサービスを提供すれば、失敗の確率は大きく下げることができる。

どんな商品やサービスでもいいので、まず売ってみること。そして、買った人に「なぜ買ったのか」を聞き、何に困っているのかを徹底的に聞いて把握していく。まずは問題を深掘りすることが必要である。