世界一速く結果を出す人は、なぜ、メールを使わないのか

発刊
2017年1月28日
ページ数
224ページ
読了目安
217分
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Googleで行なわれている成果を上げるための仕事術
Googleで行なわれている仕事を効率的に終わらせる仕組みや考え方が紹介している一冊。成果を上げるための様々な方法がまとまっています。

1回で終わらせる

仕事の生産性を決めるのは「今」の使い方。グーグルでは10倍の成果を上げるために「今やる」という意識が強い。「今どれだけの成果が出せるのか」というアウトプットも含め、後回しにしない。

1回で終わるところを「持ち帰る」のは、ずるずると仕事が終わらない大きな理由の1つである。例えば、顧客との打ち合わせで、社内の誰かの意見を聞かないといけない時、グーグルでは、客先から直接メッセンジャーで担当者に質問をして、回答をもらうのが一般的。すると、そのまま顧客との仕事を先に進めることができ、帰ってから確認してまた相手にメールするという手間が省ける。

また、グーグルドキュメントなどの共有ツールに資料を入れておいて、どこからでもアクセスできるようにしておくことも「今できること」を増やす。

メールに時間を奪われない

グーグルでは、意外とメールが使われない。例えば、ミーティング後の内容をまとめる作業も1回で終えてしまう。議事録をとるのも、資料を作成するのも、誰かが1人でパソコンに向かって書き込むのではなく、クラウド上のグーグルドキュメントに全員が同時に書き込めば、その場でほとんどできる。そもそも、ファイルを添付してメールで送るという方法はとらない。メールで「資料をアップしたので、必要があればいつまでに修正して下さい」と、グーグルドキュメントのリンクを添えて関係者に流しておけば、各々が各自で考えて修正を入れてくれる。締め切りがきたらそこで終了。

メールのやり取りの内、かなりの割合を占めるのは、日程調整である。日程調整にクラウドサービスを使う。グーグルカレンダーを必要な人と共有して、会議などの予定をどんどん入れてもらう。日程調整というのは、何も生み出さない無駄な作業の典型である。時間をうまく使いこなすには、そういうところから発想を変えていく必要がある。

メールというのは、持ち帰り文化である。一旦持ち帰って検討してから返事をする。でも、チャットというのはリアルタイム・コミュニケーションである。その場で全部解決する。このスピード感の違いが、仕事の面で生きてくる。

今この瞬間に集中する

グーグルでも取り入れている「マインドフルネス」では、今この瞬間に意識を集中する。よそ見せずに「今この瞬間」に集中すれば、最大のパフォーマンスを発揮できる。

グーグルではこの「よそ見をしない」仕組みが、用意されている。グーグルのカフェテリアは、無料のビュッフェになっていて、お昼に「どの店に行こう」と悩む必要がない。さらに社員は、お客さんや友人を呼べるので、簡単なビジネスランチをとることもできる。こうした福利厚生が、仕事以外のことを考えずに済むようになっている。

10倍を目指す

グーグルには、1億人のためになるサービスでないとスタートしないという考え方がある。元々ユーザーを拡大しやすいネット業界のサービスなので、広がらないと意味がない。そのため、10xといって「現状の10倍の成果が出るように考える」ことが求められる。今すぐはできなくても、1年後、2年後を考えれば、10倍の何かを達成できる。そのために今、何が必要で、どんな仕事をするべきか、という考え方が根付いている。

10倍で考えると、仕事がルーティンにならない。10倍にするには、飛び抜けた発想で考えなければならないからである。大事なのは、目標を高く設定して、それに見合うように動いていくこと。そのためには、新しい技術についていかなければならないし、仕事の仕方もどんどん進化させていく必要がある。