投資家みたいに生きろ 将来の不安を打ち破る人生戦略

発刊
2019年9月12日
ページ数
288ページ
読了目安
262分
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投資家の考え方とは
著名なファンドマネージャーである著者が、投資家としての考え方と習慣を紹介している一冊。投資家としての考え方を身に着けることで、お金だけでなく、人生を生き抜くために必要なものを手に入れられると説きます。

投資の本質

投資とは「エネルギーを投入して未来からお返しを頂くこと」である。目に見える商品に限らず、すべての世の中の活動は、誰かが過去にお金だけではなく時間、情熱、愛情などの「エネルギー」を投入したことで成り立っている。逆に見ると、未来の社会は、私たちが今、エネルギーを投入していかないと切り開いていくことができない、ということである。

「投資」という行為は、金銭的な損得のためではなく、「未来を切り開く」ことにおいて必要なのであって、「お金を得る」ことは投資のリターンの1つに過ぎない。

投資の要素

投資の本質である「エネルギーを投入する」、この「エネルギー」とは5つある。それぞれが掛け算になっており、すべてが総動員されることでエネルギーが大きくなり、未来からのリターンが最大化される。

エネルギー=主体性×時間×お金×決断×運

①主体性(やりたいこと)
「好きなことは何だ」「個性は何だ」と質問をしても具体的にイメージできる人は少ない。そこで「10億円あったらやりたいこと」を考える。仮に生活のために働くことから解放された時、改めて「誰と何をしようかな?」と考える思いが主体性であり、投資家のように考える時の第一歩となる。そして、そのやりたいことを多くは、お金がない状態でもすぐにできる。

②時間(平等に与えられたもの)
投資家のように考えると、必ずしも効率性は重要ではない。目先で損をしているように思われても、回り回ってリターンが得られる可能性が信じられる場合は、堂々と「時間」を割くべきである。
明らかなムダを削る一方で、少しでも成長を期待できるものには長期的に時間をかける。この「二面性」を理解することで、投資家的な時間の考え方が身に付く。

③お金(過去・未来の缶詰)
お金はエネルギーを溜め込んだ「缶詰」であると考える。すると2つの側面が見えてくる。

・過去の缶詰:その人が過去に行ってきた努力や働いた報酬、時間、あるいは家族から受け取る遺産など、過去の結果が詰まっている。

・未来の缶詰:お金は自分のために使うだけでなく、使い方次第で他の人を幸せにすることもできる。

お金を使う行為を未来に向けるためには、日頃から意識的にお金を使う必要がある。何を考えて、どんな気持ちでお金を使ったかが重要である。

④決断(成功体験の積み重ね)
無限の可能性の中から1つの選択肢に絞り、残りの可能性を捨てるのが、決断するということである。リスクが怖いから投資しないという決断は、リターンを得る機会を捨てることと同じである。新しいものにチャレンジしないという決断は、成長を諦めることと同じである。

⑤運(謙虚な気持ち)
運が良いと思っている人たちは、視野が広く、チャンスを見つけることができる。チャンスは確率的に誰にも平等にやってくる。そして「きっとチャンスがある」とポジティブに思っている人は無意識にチャンスを手繰り寄せることができる。

投資のリターン

5つのエネルギーを投入することで得られる「未来からのお返し」とは、次の3つである。

①目に見える資産(お金・プロダクト)
②目に見えない資産(スキル・健康・人間関係)
③明るい未来(利他の気持ち)

こうしたお金や時間を見えない資産に再投資することで、さらに大きなリターンを得る。