GRIT 平凡でも一流になれる「やり抜く力」

発刊
2016年11月11日
ページ数
212ページ
読了目安
213分
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真の成功に必要なものとは何か
偉大な成功者たちの共通点は、才能やIQではなく、GRITである。成果を出すために最重要な要因として注目されているGRIT(やり抜く力)について解説している本です。

人生で成功を収めるために最も大切な力

最近の新しい研究によると、人生で成功を収めるには、血統や生まれつきの能力・才能よりもはるかに重要な要因があるとわかってきた。それは情熱や忍耐である。成功するには、才能や知性よりも情熱や忍耐の方が重要なのだ。会社の重役になったり、仕事上の名声を得たりするのは、その人のハードワークの成果であり、並外れた遺伝子のせいではない。結局のところ、最後に笑うのは単に才能に恵まれた人ではなく、本当の意味でやり抜いた人、つまりは「グリット」を備えた人である。

グリットとは、たとえ最悪の状況下でもがき苦しんでいても、強い覚悟を持って戦い抜き、迷わずリスクを取り、目標に向かって一直線に進み、難局を乗り越え、最後までやり遂げる情熱と忍耐を発揮した、その結果である。グリットは、生まれつきのものではなく、学習によって獲得できる。

グリットの4つの要素

グリットは4つの重要な要素に分解できる。潜在能力を発揮するのに必要な次の4つの要素を利用できれば、多くの人が世界的な音楽家、ベストセラー作家、プロスポーツ選手になる可能性を秘めている。

①度胸
困難に挑み、逆境にもたじろがない勇気。勇気と度胸、それは自信を持って計算ずくのリスクをとり、大胆不敵になるための必須要件である。度胸とは、自らを危険にさらし、たとえ勝利が目の前に見えなくても、必ず勝つという意志を表明することだ。

②復元力
高いレベルのグリットの持ち主は、失敗や障害や逆境にめげることなく意欲と集中力を維持できる。復元力はグリットに「弾力性」を与える。チャンスがある限り、世界の果てまでそれを追いかける原動力になる。

③自発性
自発性はグリットを動かし、前へ進める。

④執念
執念とは、どんなことがあっても目標に集中し続ける能力だ。執念に必要なのは勤勉と決意である。

グリット養成法

①やるべきことを片付ける
やってしまいたいことの一覧を作り、その週の内に最低1つ、必ずやり遂げるようにする。

②入念すぎるほどの準備をする
過信せず、練習やリハーサルを入念にする。才能が同じなら、相手よりほんの少し余分に努力するだけで勝利できる。

③まずはチャレンジする
嘘をつく必要はないが、無理をする。馴染みがなく自信が持てない仕事を頼まれたら、過去の経験を活かせそうな側面、何か新しいことが学べると興味を持てそうな側面を探す。

④30分余計に頑張る
仕事であれ、目標達成やスキル獲得であれ、あと半時間余分に頑張れば、自分でも驚くほど効果が出る。

⑤魔法の言葉に頼る
何を達成しようとするのかを絶えず自分に言い聞かせる。目標をパスワードにするのはどうか。

⑥現実を知る
何かを変えたいと夢想する頻度が普段どれくらいあるかを考える。次に、同じくらいの時間をかけて、その変化を起こすための実行プランを立てることを誓う。

⑦綱渡りに備える
今日失業したらどうするか、持てるものを失ったらどうするかを自問する。次にどんな手を打つかリストアップする。

⑧言い訳をやめる
何かをしなかったとか失敗したとかで言い訳しそうになったら、言い訳ではなく問いかけをする。

⑨居心地の悪い状況をつくる
目をつぶって服を着る。レストランで食べたことがないメニューを注文する。エレベーターで見知らぬ人に挨拶する。そんな風に筋肉をほぐしておけば、居心地の悪い状況にも耐えられる。