一流マネジャーの仕事の哲学 突き抜ける結果を出すための53の具体策

発刊
2017年4月6日
ページ数
240ページ
読了目安
276分
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突き抜ける結果を出すための仕事術
インテルジャパンの社長など、経営の第一線で活躍してきた著者が、ミドル層と呼ばれる中間管理職のために書いた仕事術。突き抜ける成果を出すための方法が紹介されています。

人を動かす4つの基礎力

①まず口角を上げる
部下が付いていきたい上司は、いつの時代も同じで、トップから信頼され、熱く夢を語り、愛を持って一歩前を歩いて部下を導き、適切に権限委譲し、成果を部下に与えて結果責任を取ってくれる上司である。そうなるための第一歩は、上司にも部下にも愛される人間力作りである。

人が話をしに来てくれる人間力を身につけるための第一歩は「口角を上げること」である。口角を上げると、表情が柔らかく素敵になる。職場の人たちから愛され、心を開いてもらえる。

②1.5秒の間を取る
本当に理解して「なるほど!」と腑に落ちるには、ちょっと時間が必要。「1.5秒の間を取って」しっかり腹に落とし込み、その様子を相手にも見せることが大切である。そうすれば相手は安心して、気持ちよく会話を続けることができる。

③アイコンタクトを取って前のめりに聴く
話を聞く時は、適切にアイコンタクトを取って前のめりに聴く。会議が終わって部屋を出る時もアイコンタクトを取って、目礼してドアを閉める。部屋を出る時のアイコンタクトには、上司からは「よろしく頼むよ」、部下からは「任せてください」というような阿吽のコミュニケーションがある。

④相手は変えられない、自分を変える
部下には部下の想いがある。彼らを変えようとすればするほど、彼らは自らの殻の中に閉じこもるか、反発してしまう。複雑な感情を持つ人間の気持ちを自分の思い通りにすることなど不可能である。しかし、相手を変えられなくても、自分の行動を変えることはできる。そして相手との人間関係を大きく改善することができる。

 

説得力を高める

①雄弁は金、沈黙はクズ
雄弁であることはリーダーシップの重要な要素である。コミュニケーション能力と説明責任を求められる現代、自分の信じるところを明快に説得力を持って主張し、上司と部下双方からの信頼を得て、力強く指導するリーダーこそが求められるため、沈黙ではどうにもならない。部下も同じで、上司が指示しても理解したのかどうかわからず、反論があってもうまく表現できない部下ほど扱いにくいものはない。人間が集まって仕事をするには、コミュニケーションが不可欠である。

②言葉を磨き続ける
「人を説得する」「人に納得してもらう」というのは、良い仕事をするために最も重要なスキルである。そのためには「言葉を磨き続ける」ことに力を入れるといい。

余計なものを削ぎ落とすほど説得力は増す。くどくど言わずに要点を一言でズバッと表現することで、「無駄を削ぎ落とした本質」に迫ることができる。

③眼力を持って説得する
人を説得する際に言葉以外で大切なのが「眼力」である。適切にアイコンタクトを取りながら、相手の反論もよく聞いて、だんだんと了解へ網を縮めていく。この時、資料の準備がすでに十分であることが大前提である。準備が十分なら自信につながり、それが眼力になって相手に伝わる。

 

部下と上司をつなぐ

①コミットメントする
「コミットメントすること」が信頼される上司になるための重要な条件である。部下を引っ張る者が決意表明をしないと意図が伝わらないので、部下は安心して付いていけない。

②有言不実行
提言したことがすべて実行できるということは、実は提言していることがあまり困難なことではなかった、という意味にもなりかねない。「言うだけで実行しない」のではなく、「実現困難と思えても、組織としてやるべきことはやろうと提言してくれる」タイプという意味で、有言不実行も重要な人材である。